2017年7月4日火曜日

2017.07.04 砂川しげひさ 『コテン氏のラストコンサート』

書名 コテン氏のラストコンサート
著者 砂川しげひさ
発行所 朝日新聞社
発行年月日 1990.11.30
価格(税別) 1,126円

● 砂川さんの音楽エッセイをもう1冊。

● 以下にいくつか転載。
 この間,念願のDATを買った。これがうわさどおりのいい音で,いまこれで昔録ったオープンテープからのコピーを楽しんでいる。また,BSからのPCM録音はすばらしく,またエアチェック病が再発する気配だ。(p2)
 また懐かしい用語が出てきた。DAT,マニアのものだったと思う。DATとはそもそも何か? Wikipediaの説明がわかりやすい。「音声をA/D変換してデジタルで記録,D/A変換して再生するテープレコーダーまたはそのテープ,また特にその標準化された規格のこと」。パンピーには関係ないものでしたね。
 パンピーはレンタルショップでCDを借りて,CDラジカセでカセットテープにダビングして,それだけで満足するものだった。それだって便利になったなぁと思っていたものだ。
 古代ギリシャ人は人間の裸像をたくさん彫った。人間の肉体こそ神がつくりたもうた最高の美,と彼らは考えた。(中略)この肉体賛美こそが,現代のバレエにも基本的なところで,つながっているのではないだろうか。(p28)
 やっぱり,消え去ったようなオペラを掘り出すなんて,油田を掘り出すのと同じくらいむつかしそう。時間は正しい審判をする。(p98)
 大編成の管弦楽を聴いて脳天をピカピカさせているクラシック・ファンがいるとすれば,そいつはガキである。(中略)ピアノの独奏会で花束をかかえて舞台の最前列ですわっているのは,雀の卵。弦楽四重奏曲にじっと耳を傾けながら,眉間に深いシワをよせて,否! などとほざいているのは,田舎イモ。(中略)やっぱりクラシックのいきつくところは室内楽ではないでしょうか。(p154)
 目の前の名人たちは,「おれたちは好きでやってんだ。君たちが聴こうが聴くまいがそんなことおいら知んないよ」といった純粋楽団なのだ。(p156)

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