2017年5月27日土曜日

2017.05.27 宇都宮一成・宇都宮トモ子 『88ヶ国ふたり乗り自転車旅』

書名 88ヶ国ふたり乗り自転車旅
著者 宇都宮一成・宇都宮トモ子
発行所 幻冬舎文庫
発行年月日 2011.07.10(単行本 2010.05)
価格(税別) 724円

● タンデム自転車で世界一周の新婚旅行。その様子を綴ったもの。
 こんなことをしたら,旅行中に大喧嘩をして,最悪,離婚に至る可能性はないのかと,ぼくなんかはいらぬ心配をしてしまうのだけど,そういうことにはならずに,無事に帰国できたようだ。

● 以下にいくつか転載。
 ケチらず旅行保険に入っておいておかった。「お金がないから旅行保険に入らないんじゃなくて,お金がない人ほど加入しとくべきなんだ」という話を聞いたけど,まさにその通りの体験。(p38)
 さらに,バッグからチョコバー二本取り出して僕たちに渡そうとする。食料はこの先大切やろうと思って遠慮すると,「二本あるのは,お二人に食べてもらおうと思って買ったんです」。 どうして,こんな状況でそんな心遣いができるのだろう。(中略)厳しいことにチャレンジできる人ほど,人に親切にできるのかもしれない。(p75)
 あんな電気もない牢屋のような部屋で生活している人々がいる事実はショックだった。でも,「同情するなら金をくれ」ってことか。いい経験ではあったけれど,もう二度とゴメンだ。こちらに元気と余裕がないと「心のふれあい」なんてできない。(p117)
 へこたれてしまいそうな数々の出来事を,スズキ君は温厚な人柄で乗り越えていく。恨みごとを言わない彼のタフさが旅を続ける秘訣のようだ。(p125)
 私たちに向けてビデオカメラを回している人もいて,インディヘナが「パゴ(金払え)!」と言いたくなる気持ちがわかった。(p130)
 旅は,頑張りすぎてはいけない。身体が疲れると,やがて心も疲れる。すると旅に疲れてしまう。そして,旅を続けるか終えるかのターニングポイントがやって来る。(p183)
 物欲・食欲は刺激されやすく,おかげで旅行といえばお土産を買ったりおいしいものを食べたりするのが目的という人が多い。そんな「お金・物・美食」の世界から一歩離れてみると,ほんの少しの荷物でも人間らしい生活はできるし,楽しみ方もたくさん存在することに気づく。(p192)
 観光客がフィンランドには目もくれず,ノルウェーに集中するのもうなずける。フィンランドも森と湖が美しい国なのだが,こう,ハッと打たれるものがなかった。(p339)
 旅で訪れた国の数,走った距離,初制覇,といった記録的なものはいつか誰かが覆す。旅は競わなくていい。それよりも「こんなにも自分は旅を楽しんだ」「こんなものを得た」と嬉しそうにしている旅人ほど,僕は羨ましく思える。(p345)
 暑さは「若さ」「ガッツ」「根性」で乗り切れるかもしれないが,寒さは「装備」「技術」,そして「経験」がないとやはり難しい。(p375)

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