2017年5月12日金曜日

2017.05.12 高野 登 『リッツ・カールトン 「型」から入る仕事術』

書名 リッツ・カールトン 「型」から入る仕事術
著者 高野 登
発行所 中公新書ラクレ
発行年月日 2014.03.10
価格(税別) 760円

● 本書でいう「型」とは形に心をこめたものということらしい。イマイチよくわからないといえばわからない。
 タイトルは「仕事術」となっているけれども,内容はリーダー論。

● 著者は「リッツ・カールトン」の高野であって,「リッツ・カールトン」と一体になっている感がある。今は「リッツ・カールトン」を離れているわけだが。
 その「リッツ・カールトン」の話は終わりの方に出てくる。

● 以下にいくつか転載。
 リーダーが育っていない組織では,従業員があまり成長しない方がコントロールしやすいと考えます。つまりミッションなどを考えずに,言われたこと,指示されたことを,マニュアルに沿ってこなす従業員の方が使いやすいということですね。(p5)
 最近見かけなくなったものに,「床屋」「スナック」があります。(中略)「床屋」と「スナック」,ここに共通しているものは「談義」です。(p25)
 地域社会を活性化するために一番大事なことは,その地域によそ者,若者,ばか者がいることです。(p28)
 (呼びだしボタンが設置されると)ボタンが押される前にお客様のご要望に気づこうとしていたものが,だんだん「呼ばれたら行けばいい」,最後は「呼ばれるまで行かない」となってしまうのです。本来ならば,基礎体力をそろえるためのマニュアルが,結果としてサービスの質の低下につながってしまうという現象が起こります。(p43)
 呼びだしボタンを最初に導入したのはチェーンの居酒屋だったか。ファミレスの方が早かったのか。
 居酒屋は半個室が増えているから,スタッフはお客を見ることができない。お客さんも,呼びだしボタンを押さなければ店員は来ない,とハッキリわかっていた方がくつろげるだろう。ファミレスもこれに準ずる。
 「ボタンが押される前にお客様のご要望に気づこうと」するのがサービスになるのは,高級ホテルとかレストランとか,わりと一部に限られるのではないか。
 で,そういうところで呼びだしボタンを設置してあるのを,ぼくは見たことがない。
 あいさつは仏教の言葉の「一挨一拶」が語源となっています。(中略)あいさつの意味から考えたら,自分から先にあいさつをするということです。あいさつは位の高い人が低い人の様子を伺うということからきているものです。(p69)
 人は笑顔の人のまわりに集まってきます。笑顔は場を明るくし,そしてまわりを笑顔にしていきます。豊かな人間関係をつくることができるのです。これこそ人として生まれた醍醐味ではないでしょうか。(p75)
 たとえそれが言いがかりのようなクレームだったとしてもまずは聞く,それが最初のステップです。そして最終的にどうするかという着地点をイメージするのです。たとえば賠償が必要なのか,謝罪なのか,菓子折りなのか,それとも自分たちの言い分をきちんと伝えるのか,毅然とした態度をとるのか,それは相手の声に耳を傾けるなかで見えてくるものです。でも最初のステップである聞くことを軽視してしまうと,問題がさらに大きくなってしまうものです。(p88)
 勢いがあるから姿勢がいいのではなく,姿勢を正すことによって心の構えも正していく。それによって勢い,人間のパワーのようなものがみなぎってくるのだと思うのです。(p91)
 ワクワク感とうのは探しに行くものというより,来たものにワクワクするというのが正しいように思います。今あるものに感謝して,今ある状態に感謝して素直に受け入れてみる。(p122)
 今日という日は残りの人生の第一日目です。毎日を人生の一日目として,スタートできているかどうか。(P124)
 リッツ・カールトンでは,社員同士でもお互いが「顧客」と考えています。社員と業者さんは内部顧客なのです。(p134)
 謙虚さと素直さと兼ね備えている人は,入社当初は多少スキルや技術が劣っていたとしても,長期的に見たら間違いなく伸びます。反対に,スキルや知識が優れていても,謙虚さと素直さに欠ける人は,どこかで頭打ちになります。(p137)
 舞台役者と同じではないでしょうか。「一流の舞台役者は日常を引きずらない」。舞台に上がったときには私生活を忘れて役に入りきる。(p138)
 サービスにおいては,サービスを受ける側よりも提供する側のエネルギーが大きいことが必要です。サービスする側が元気がないのに,受け手がワクワクすることはありえないからです。(p140)
 仕事を途中で投げだしてしまう人や,落ち込みやすい人は,心の筋力を鍛えることを意識していないのかもしれません。(p142)
 想いというのはリーダーが300度の熱でそれを伝えても,組織の中間にそれが伝わるときには200度になってしまいます。(中略)自然の法則と同じで,お湯の温度は器と移すたびに少しずつ下がります。それと同じことが組織でも起きてしまうのです。(中略)リーダーがもつべき温度が高くなければならない理由はそこにあります。(p157)
 内定をもらえたらとりあえず社会に出る。でも「本気になることが運命を拓く」ということも教わっていない。自立や自律といった知恵も身につけていない人もたくさんいるようです。(p163)

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