2016年12月16日金曜日

2016.12.16 中川淳一郎・漆原直行・山本一郎 『読書で賢く生きる。』

書名 読書で賢く生きる。
著者 中川淳一郎・漆原直行・山本一郎
発行所 ベスト新書
発行年月日 2015.04.20
価格(税別) 815円

● ビジネス書,自己啓発書の告発本的な色彩が濃厚。っていうか,そんなの読んでる奴って馬鹿なんじゃね,というのが基本のトーン。
 ではないんだけれども,そう受け取った方が面白い。

● 言挙げされる出版社はサンマーク出版,ディスカヴァー・トゥエンティワンなど。著者の代表は・・・・・・と書きかけたけれども,それはやめておく。本書を読んでもらえばいい。

● 以下に多すぎるかもしれない転載。
 書籍化されているものというのは,自費出版を除き,何らかの権威性を有している。(中略)だからこそ,書籍というのは「自分の責任を回避するために利用できる」「論理を補強してくれる」という側面があるのだ。それだけでも価値はある。(p16)
 これから会う人・商談の話題に関する事前知識を得るのに,書籍は有用である。理由は,ネットでちゃちゃっと検索したものは,おそらく相手も把握しているからである。(p17)
 本を読むべき理由というのは,本があまり売れないからである。(中略)知識の差別化をするにあたっては,逆説的ではあるものの,あまり多くの人が接しない情報に接することが有益である。(p19)
 もう一つネットの特徴を。「普段から自分がフォローしている人は皆同じものを知っている」の法則がある。それは,SNS時代となり,相互にフォローしているような状態であれば顕著だ。(p20)
 私がサラリーマンだった1990年代後半から2000年代前半,サラリーマンにとって日経新聞は「共通言語」だった。(中略)共通言語が重要なのは,会話がラクになるからである。(p23)
 『経営心得帖』も『社員心得帖』も『人生心得帖』もすべて読んだが,徹底して松下氏は常識人であり続けている。「経営の神様」とはいわれるものの,「ただ,常識人たれ」という主張をしていると私は読み解いた。(p36)
 私は元々書籍はそれなりに多く読んでいたが,基礎となったのはなんといっても学研の「ひみつシリーズ」である。(中略)子供向けだからとバカにするなかれ。これは本心から言うのだが,私自身,現在の基礎的な知識はこの「ひみつシリーズ」から学んだとしか思えないのである。(p45)
 私としては最良のビジネス書とは,ロールモデルとして崇める人の著書にあると考えている。椎名(誠)氏,東海林(さだお)氏,吉田(豪)氏のようになりたいと考える自分がいる。だったら「師匠」である彼らの人生を,著書を通じて学ぶことこそもっとも役立つのである。(p53)
 焦って関連書籍を求め続ける必要はない。そこにあるだけの情報でなんとかなるのだ。(p59)
 本も一応,商材みたいなもんだから,もちろん売るためのテクニックやマーケティングの仕掛けなどはあって当然なんです。だた,ビジネス書で金儲けしようとしている人たちは,真摯じゃないというか。お客さんをカモにしようとしているんですよ。(p71)
 自己啓発本なんて,原典,古典と評されている数冊程度を押さえておけば,他は読む必要なんてないんです。(p73)
 コツ的なことを言えば,「目次には何度も目を通すべき」。まず読み始める前にザッと目次に目を通す。そして,1章を読み終えたら,また目次を確認。これを2章,3章と繰り返していくんです。(p87)
 ビジネス書は小説とは違って,実務経験が言説の土台になるケースが多いから,実務から離れて講演とか著述業にドップリになってしまうと劣化は避けられない。ということで,よく知らない著者の本で,何を買っていいか迷ったら,まず初期作品を読んでみてください。(p89)
 仕事って(中略)上を目指すのであれば,結局のところ目の前の仕事を粛々とこなして,実績を積み上げていくしかないと思っているんです。(中略)ビジネス書の中では,意識の高い著者が,ミッション・ステートメントやキャリアパスを明確に描きましょう,みたいなことを言うでしょう。でも,そんなことをしている暇があったら,目の前の仕事をしろよと。それはどんな仕事でもそうだと思うんです。(p100)
 うちも海外あわせて2240人くらいのスタッフがいたけど,本当の業務の根幹を担っている人材は30人ほどですよ。言い方は悪いけど,他の人たちはいなくなっても何とか取替えは利く。そんなもんです。(p107)
 人間生きていくうえでは必ず敵がいて,それって生きるうえでエネルギーになるんだよね。(p111)
 (成毛眞さんの本は)目を通しておくだけで,ああ,なるほどなってものは得られる。ただ,成毛さん自身はものすごく嫌われている人でもあり,癖のある人ならではの視点がすごく興味深いんです。(p113)
 まずは,これですよ,これ。「セルフブランディング」という言葉。(中略)死ねって感じですよ。(p181)
 続いてのキーワードはこれ。「ライフハック」。これをブログで書いた奴はバカですね。(p182)
 次も大人気のキーワードでしたね。「Win-Win」です。(中略)この言葉を聞くと,その人が突然胡散臭く感じますよね。実際,そんな関係ってありえないでしょう。(p183)
 速読なんてのは横スクロールのシューティングゲームをやっていたら,自然と身につくものなんです。(p186)
 キャラで売っていくのって燃え尽きるのが早いんです。勝間さんあたりはずいぶん長く,自分をブランド化する取り組みを続けていますけど,これは特殊というか,もはや才能の領域だと思う。(p195)
 彼らはダマされるべくしてダマされているわけじゃないですか。役に立たない資格を取り,ふらふらと自分探しをする。私としては,「自分は何者なのか」,人間の根っこの部分と向き合おうとしない人が,本から読み取れるものなんてないと思ってるんですよ。目先の金儲けを追いかけて,橘玲の本ばかり読んでるような人に届く言葉を私はもっていないな,と。(p246)
 電車内で文庫本を読んでいるとそれだけで「いい女補正」がかかる。逆に「同じことをしている姿」は誰が見てもバカにしか見えないんですよ。行列に並ぶとか。(p266)
 本に書かれていても,ネットにないコンテンツはたくさんある。本当に価値のある話でネットにしか載っていない話はあまりないのも事実で。(p268)
 だいたい人の後ろについていって,いいことなんてあるわけがない!(p275)
 自己啓発という「秘伝のタレ」の調味に使う“厳選素材”は限られる。大ヒットしたスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』にしたってエッセンスはモルモン教じゃん。(p289)
 でもさ,まず「バカは抜け出せない」じゃん。強いきっかけがあったり,誰かに強制され続けない限り,ダメな人はたぶんずっとダメだと思います。(p298)

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