2016年8月10日水曜日

2016.08.10 斉藤由多加 『街の冒険マック』

書名 街の冒険マック
著者 斉藤由多加
発行所 アップルコンピュータ
発行年月日 1995.10.25
価格(税別) 非売品

● この本は,今を去ること20年以上前,アップルジャパンがMacを売るための拡販用に作ったもの。Macを買ってくれた人にこの本をあげますよ,というわけだった(と記憶する)。
 何せ,当時はWindows95が出たばかりで,Macは青息吐息だったのだ。スティーブ・ジョブズがアップルに復帰するのはまだ先の話だ。

● ところがぼくはMacを買ったことは,今までただの一度もない。なのになぜこの本を持っているのか。謎である。
 いやいや,別に謎ではない。パソコンショップの一角にこの本が数冊積み上げられていたので,1冊もらってきただけのことだ。持っていってもいいですよオーラが出ていたのでね。

● ちなみに,そのパソコンショップとは,今はなきパソコンランド21。戸祭にあった。あの頃って,量販店のコジマを別にすると,宇都宮で唯一のパソコンショップだったのではないか。
 わが家からは不便なところにあったんだけど,車を運転して,あるいは電車とバスを乗り継いで,しばしば出かけて行った。暇だったのだ。しかし,そこしかないんだからね。

● 当時,ぼくは富士通のFM-TOWNSを使っていたんだけど,TOWNS用のゲームソフトとか,Officeとか,けっこう購入した記憶がある。
 今からでは考えられないほどに高価だった。お金を捨ててしまったという記憶になっている。

● ともあれ。今回,読み返してみたという次第。これが3回目になる。懐かしい言葉,用語に出くわす。当然だ。この世界で20年前の本なのだから。
 インライン変換,アイデアプロセサー,MIDIソフト,ゲートウェイソフト,NIFTY-Serve,PCMCIA,14400bps,PowerPCなどなど。
 「100MB以上のハードディスクなんていうのが3万円以下で手に入る」(p70)なんていう文章も出てきて,思わずニヤッとしてしまう。ぼくは去年,2TBのハードディスクを1万5千円で買った。

● 以下にいくつか転載。
 いろいろな旅先でマックを使うと,自室で使うのとはまったく違った楽しさを多く発見する。(p5)
 ちょうど作曲と楽器の関係に似ていて,よい道具に恵まれると創作というのは対話になる。ぼくにとってその道具がマックだった。(p9)
 僕の喰いぶちとしているゲームのアイデアというのはとても構造的なもので,言葉のように直接的には表現できない。だから,そのスケッチの形態もいろいろと多岐に渡る。時として文字というのは実に無力であったりするからだ。(p10)
 行き先がどこであれ,場所が変わるとそれまで煮詰まっていた発想が解き放たれるような感覚になる。そしてそこにマックがあればその感覚のまま仕事を進めることができる。これがいい。(p13)
 雰囲気を変えたり,時間を変えたり,条件を固定しないで自分の発想と対話する,それがモービルコンピューティングの楽しさだ。(p13)
 当時のPowerBookって,バッテリーはどのくらいもったんだろう。重さはまぁいいとしても。
 「相手の顔を見ないと会議にならない」,「生の声を聞かないと話が進まない」,といった意見もあるようだが,経験則的にいうとこういった会議の大半は目的が曖昧だったり,目的そのものが別のところにあるケースがほとんどである。(p16)
 グラフィックソフトでアイデアをスケッチするというと妙に聞こえるかも知れないが,実際ゲームのようなものを制作していると,そういった場面にしょっちゅう出くわす。(p34)
 僕がQuickTakeを買ったのは,この「安上がり感」への好奇心からだった。現像代を計算したら,フィルム30本分撮れば元が取れる計算になる。(p69)
 QuickTakeっていうのは,アップル謹製のデジカメ。その頃のデジカメの画素数ってどのくらいだったっけ。
 フィルム30本分撮れば元が取れる計算になるっていうのは,画質が同じならばという前提が付くはずだよな。

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