2016年2月29日月曜日

2016.02.27 柴田英寿 『サラリーマンのための「会社の外」で稼ぐ術』

書名 サラリーマンのための「会社の外」で稼ぐ術
著者 柴田英寿
発行所 朝日新書
発行年月日 2010.01.30
価格(税別) 740円

● 社内で上手くいかなかった人が社外で活躍する方法を説いている本だ,と誤解を招くかもしれないタイトルだけど,そういう内容ではない。社内でダメだった人は,まず社外でもダメ。
 私は,若いうちは仕事に没頭することが是が非でも必要だと思います。そうやって自分を追い込んでいくことで能力が高まり,「会社の外」で自分の事業を進める実力が付いてくるのです。(p202)
 レースに出る以上はトップを目指しましょう。レースが終わって余力が残っているようではもったいないです。8時間で一日のエネルギーを使いきるくらいに働きましょう。エネルギーは使いきったつもりでもたくさん残ります。仕事が終わってからのことは全く心配する必要はありません。(p211)
 それゆえ,ある程度の年配になった人が,逆転満塁ホームランを狙って,本書を読んでもアテが外れる。そもそも,逆転満塁ホームランを狙う時点でダメなんだろうけどね。

● 以下にいくつか転載。
 私は体育会系の掟にうまくなじめません。組織に入ると,どこでもそれを求められて嫌になってしまうのですが,それなのに掟が強いところに入りがちなのでした。(p17)
 本を出すことや留学すること,事業で成功することは「カッコいいこと」なので皆がねらっています。皆が狙っていると競争が激しくなりますから,うまくいかないのも当然のことです。一方,そういう「カッコいいこと」の周りには,カッコよくないので誰もやりたがらないことがたくさんあります。(p20)
 その親友は昔,私が仕事で助けたことがあり,そのことを恩義に感じてくれていたのでしょう。これはとても助かることだったので,私も飲み会の席では周りの人のすごい話をできるだけするようにしています。(p24)
 部長より先に帰ったら部長に愛されるわけがありません。部長に嫌われたいわけではありませんが,私が愛されたいのは家族なので,部長に愛されることは切り捨てています。(p31)
 会社の外で稼ぐ私でも,会社のためにはなりたいと思っています。しかし,会社のためになることは偉くなることとは違います。むしろ会社は,名もない,偉くなることなどとは無縁な人が支えています。これは間違いありません。(p31)
 多くの人が「自分が何かに詳しいと伝えること」と「自分はすごいのだと自慢すること」との区別がついていない。この二つの違いに気がつけば,それだけでも大きな競争優位を築けます。(p79)
 たとえば,ホームページに自分が知っていることをたくさん書いたとしましょう。しかし,単に書いただけでは,それはある種の「辞書」のようなものになってしまいます。辞書を読みたい人がいるでしょうか?(p79)
 伝えなくては自分のよさは相手に伝わりません。しかし,自分の話ばかりしていては相手は気持ちよくありません。そうではなく,相手に引き出してもらいつつ自分を伝えていくのです。(中略) 「私はこんなに知っている」というのは学者の作法です。「私に教えてください」というやり方こそが商人の作法なのです。(p80)
 「好きこそ物の上手なれ」は,錯覚じゃないですか。成功なんて確率論。何がどうなるかなんて,誰にもわかりません。わからないのだから,手当たり次第にすべてに手を出していくのがチャンスを増やすコツかもしれません。(坂口孝則 p99)
 「会社の外」で稼いでいる人たちは,大抵は会社でも活躍しています。「会社の外」でビジネスをして世間の風に晒されているので,当然といえば当然です。(中略) 皆さんとても仕事が速いです。いくつものことをしている人は仕事が速くなくては何もできなくなってしまうのでしょう。仕事を速くこなさざるを得ない環境に普段からいることは,いいことなのではないかと思います。(p152)
 私が商売を教わった先輩は,どの人も「苦しいときには笑え」と教えてくれました。全員が言うということは,どんな人にも苦しい時期があったということです。そこでめげていたら金なんか稼げないということです。(p162)
 世の中,大抵のことはお金で解決します。しかし,お金で解決していてはお金がいくらあっても貯まりません。お金を貯めてお金にお金を生ませることを目指すのですから,お金は極力使わずに人を説得することを考えなくてはなりません。懸命に思いを伝えて,経済合理性の世界を突き抜けたときにチャンスが生まれます。(p166)
 実は私は忙しくありません。(中略)なぜなら私は仕事以外でも極力飲みに行かないし,集まりに参加しないからです。(中略)そうやって,自分の時間を極力,削られないようにしているのです。 仕事の時間に上限を設けることよりも,自分の時間に上限を設けるほうが重要だと私は感じています。(中略) 趣味だからといって時間に限りをつけずにやっていても進歩はありません。時間を限ってやるからこそ集中力が生まれて上達するのです。(p169)
 仕事をする能力は仕事を通してしか伸ばすことができません。会社で仕事をすることは,特別なことをしなくても日々トレーニングに励んでいるようなものです。(p180)
 会社という組織は基本的に官僚組織です。ですから仕事の効率を高めることは,本来は非常に難しいものです。(p188)
 判断を先延ばしにして失敗しないより,失敗してやり直したほうが圧倒的に成功する確率が高まります。(p191)
 「会社の外」でも稼ごうと志す人がまず身に付けるべきことは,会社の中で自分とは違って弱い立場にある人たちのことを考える人間観だと思います。組織とは,そいういう人間観を作っていく道場なのです(当時の私はそれに気がつきませんでした)。(p194)
 会社の中なら反対意見も言えますが,外の世界になったら基本的にはどんなことにも同調しながら商売をしないとうまくいきません。主義主張では飯は食えません。 私は「会社の外」の仕事として,ある会社のコンサルティングをしていたことがあります。そんなときは,言うまでもありませんが,お客さんに意見などしたことはありません。(p196)
 鼻っ柱が強いより,かわいがられるキャラであるほうが商売には向くのです。(p197)
 会社は同じ利益を1分でも2分でも短い時間で生み出すことを目指すべきです。 それには職場全体での時間に対するこだわりが必要になります。この点に関しては職場には緊張感があるべきであると思っています。私語など交わしている暇はないのです。職場に人間関係のストレスは不要ですが,だらだらした停滞感はもっと不要です。(p199)
 「お先に失礼」して「直帰」しましょう。ちょっと一杯なんて寄り道してはダメです。ちょっと一杯のはずだった分が軍資金です。(p212)

2 件のコメント:

  1. たくさん引用いただきありがとうございます。読み返してみました。柴田

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    1. 著者の方にコメントいただけるとは光栄です。遊びほうけてまして,返信が遅れました。

      引用が多すぎるというより,引用だけで終わっているのは,少々以上に忸怩たるものがあります。申しわけありません。

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