2015年10月25日日曜日

2015.10.24 菊地武洋 『ロード極めるなら業界一の自転車バカに訊け!』

書名 ロード極めるなら業界一の自転車バカに訊け!
著者 菊地武洋
発行所 小学館
発行年月日 2013.07.01
価格(税別) 1,300円

● ぼくが自転車に乗るのは通勤くらい。でも,いつか日本一周くらいはしたいなと思っている。その程度はできるだろうとも思っている。
 基本,一人で乗っていれば満足だ。誰かと一緒に走るなんてのは御免被りたい。まず,脚力にまったく自信がない。迷惑をかけてしまいそうだ。

● 一人がいい。徹底的に一人がいい。共同作業は苦手だ。できる人はすごいと思う。
 そういうわけで一人で細々と走っている。田舎のことだし,人の目も気にならないので,3万円のチープな自転車で困ることもない。

● スピードはまったく求めていないので。求めた叶う年齢でもない。乗りだしたときの加速がどうの,走行中の安定性がどうの,といったあたりを云々するレベルにない。
 ただし,長時間サドルの上にいられるようにはなりたい。ぼくのレベルだとまる1日走っても100㎞がせいぜいなんだけど,ひとりで日本一周するにはそれだけ走れれば充分だ。
 いや,50㎞しか走れなくてもかまわない。その分,時間をかければいいだけだから。

● という自転車乗りから見ると,本書に描かれている世界はセレブのそれだ。そういう世界もあるんだなぁと思いながら読む。
 よく理解できないこともある。が,面白いと思いながら最後まで読んだ。

● 以下にいくつか転載。
 欲しいロードバイクが決まっているなら、取り扱いブランドも確認しておこう。これは欲しい自転車を買った方が愛着が湧くからで,実は走行性能など二の次でいい。(中略)誰だって見た目のいい自転車に乗りたい。どんなに加速が鋭くても,ハンドリングが秀逸でも,カッコ悪かったら愛着は湧かない。(p13)
 定価販売するのもなかなか勇気がいる。客筋のいい店であれば,それなりの説明をすれば,キチンと整備した上で相応の価格で販売できる。仕事の中身を判断できず,コスパコスパと叫ぶアホどもが多い店だと,手を抜くか,ショップが割を食うしかない。(p16)
 最低限の筋力や体力は必要だとしても,上手に乗るためのマストアイテムは技術(スキル)なのだ。 スキルを構成しているのは,情報の認知,予測,判断,操作の4つだ。(p20)
 速く走るのは怖さに慣れることではなく,怖くない速度を上げていくことだ。プロ選手が強いのは,苦しくないレベルが高いのであって,苦しみに強いわけじゃない。(p21)
 優勝したのは先取の実力で,機材がもたらす影響は微々たるモノ。それでも強い選手が乗っている機材に惹かれるのは,弱いモノの性。(p122)
 以前,シクロクロスの世界チャンピオンになったケイティ・コンプトンを話をしたことがあるんですけど,当時,彼女はクリス・カーマイケルの事務所でトレーナーをやっていました。で,トレーニングメニューについて,「運動生理学が分かっていても,自分用のメニューは組めない」と言っていました。(p138)
 プロが広告に出ている段階で,否定的なことを言うわけはない。でも,ピュアな人ほど信じちゃう。その典型的な商品だね,パワーメーターってのは。(p139)
 オーダー品というのは,金額ではなく,遊び人や道楽者の贅沢である。どんなに金を使ったところで,気の利いたオーダーフレームも頼めないようでは,一流の遊び人ではない。(p142)
 寿司屋で板さんに包丁の使い方を指示しないようで,フレーム屋に行って角度や寸法の指示をするのは下衆のすること。大体にして素人が出す数字なんて,どんなに頑張ったところで,ほど整合性がとれていない。「指示通り作っても,こういう寸法にはなりません」と言われるだけだ。(p144)
 オーダーフレームとはビルダーとの人間関係を楽しむもの。時々は工房に顔を出し,お互いの理解を深めながら自転車を学ぶ遊びだ。一回に使う金額の大きさよりも,頻度のほうが大切。(p146)
 時計本来の性能は電波時計にとどめを刺すが,(安くはないが)高級品とは言えない。目が飛び出すような価格の高級時計は,独創的なデザインや,普遍的なスタイルの自動巻きや手巻き時計であり,世界観を感じさせられないブランドは姿を消している。 自転車にしても,既製品のカーボンフレームからスチールフレームのオーダー品に乗り換える人が増えているのは,少々時間が狂っても,生活に支障をきたさないことに気がついたからだろう。(p222)

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