2015年9月17日木曜日

2015.09.15 長谷川慶太郎 『2016年 世界の真実』

書名 2016年 世界の真実
著者 長谷川慶太郎
発行所 WAC
発行年月日 2015.09.11
価格(税別) 900円

● 長谷川さんの新著が出ると必ず読んでしまう。これまでの著作で語られていることがらを,本書でも念押ししている。
 本書の特徴といえば,語り口に容赦がないことか。

● まず,韓国に対して。
 慰安婦問題の本質とは何か。人身売買である。安倍総理はきちんとそのことをいっているし,アメリカも慰安婦が人身売買の問題だということを知っている。だから,日本に対して特別に「韓国人慰安婦の問題」を言挙げしようとしていない。 では,人身売買はだれの責任か。親の責任である。親に甲斐性がなく,お金を稼ぐために子どもを売った。それを韓国はいいたくない。だから,日本の名を挙げて非難するのだ。(p19)
 国際条約を守らない国,「歴史認識の修正は認めない」といって条約そのものを否定する国と,国際条約を守る国とでは扱いを違える。今度の安倍訪米はそれをはっきりさせた。これは大きい。こんなことをいったら悪いけれど,国際司法裁判所に竹島問題を訴えたら必ず日本が勝つ。(p46)
 産経新聞の黒田勝弘記者がいうように,韓国人は「昼反日,夜親日」である。公式の場では建前をいい,非公式の場になると本音を口にするのだ。馬鹿でなければ,韓国人はだれだって日本なしに韓国経済が成り立たないことをわかっている。(p127)
 ウォン高になってサムスンや現代が苦しいと騒ぐが,本当の問題はそこにない。繰り返し申し上げると,工作機械工業をもっていないことが問題なのだ。結局のところ,自立した機械工業を持たない韓国の企業は,お釈迦様の手の上で踊っている孫悟空である。お釈迦様は日本だ。つまり,日本の手の上で踊っているだけである。(p128)
 韓国で工作機械の製造ができず,生産財を日本からの輸入に頼るのは,単に技術レベルの問題ではない。「ものづくりの精神」がないからである。(p130)
 米にしても石油にしても,北朝鮮が崩壊して韓国がそれを引き受けたとき,すぐに必要となるものを提供する能力を持つのは日本だけである。日本との関係を良好に保たずに,韓国は「北朝鮮危機」に対処し得ない。歴史認識だとか従軍慰安婦だとかいって騒ぐのは,朴槿惠が甘えているのである。(p137)
● 次に,中国に対して。
 アメリカが日本でオスプレイをこれほど増強する理由は明らかだ。中国が崩壊したとき,中国の核戦力をコントロールすることに,神経を尖らせているからである。(p55)
 ソ連は文民統制だったから,ソ連軍の首脳部はきちんと統制を利かせて,核兵器をコントロールした。中国の場合,それができるか。胡錦涛の時代でさえ,文民統制が成り立っていないのだ。「とうていソ連のような対応は望めない」と考えるのが当然である。(p54)
 メーカーが「本物」になっていくためには研究開発投資が大事だ。ところが,中国では日本のように技術力を持った「本物のメーカー」が生まれない。お金が何よりも大事なので目先の利益に目がくらんでしまい,研究開発するよりも技術を盗むからだ。盗んできた技術はただである。そんなことをやっていたら,どうにもならない。(p154)
 共産党幹部の粛清は自分の敵を排除するだけでなく,国民に対してのアピールと受け止める向きがあるが,それは違う。共産党の組織そのものが必ず独裁者の独裁を必要とするのだ。(p142)
● ロシアに対して。
 なぜ,ロシアの外貨準備が減っているのか。企業の経営者が資本を海外に移転して減ったのではない。一般の国民が外貨を買っているからである。(中略) 毎月の給与としてルーブル紙幣を受け取ったら,会社を中退してでも銀行へ走っていって,ルーブル紙幣をドル紙幣かユーロ紙幣に交換する。こういうことをやっているのが何十人,何百人というレベルではなく,何百万人という規模だ。(p161)
● その他,転載。
 (朝鮮戦争では)当初,北朝鮮の攻撃が成功し,韓国はかろうじて釜山周辺のごく一部地域を確保するだけというところまで追い詰められた。そこからさらに北朝鮮軍が進み,朝鮮海峡を渡ったらどうなったか。これは仮定の話ではない。それを金日成は狙っていたし,スターリンと毛沢東は金日成の戦略を支援した。 冷たい戦争が熱い戦争に変わったら,西側が負ける危険がある。そのことを朝鮮戦争は示している。(p30)
 LEDの技術開発は目覚ましいが,中村(修二)の研究が実用化されれば「農業生産の工業化」が成立する。そのときの効果は大きく,土地の生産性は飛躍的に高まるだろう。日本でも「農業生産の工業化」が進めば,あっという間に米工場ができて田んぼがなくなる。これは笑い話ではない。必ずそうなる。(p66)
 民主党はヒラリー・クリントンで大統領候補の一本化が進んでいる。ところが,共和党は日本人があまり知らない人も含めて,何人も手を挙げている。このままだとヒラリーが勝ちそうだと思われるかも知れないが,そんなことはない。逆である。大統領選挙の候補者は党の予備選挙を通らなければならないが,共和党は多数の候補者が予備選挙を通して切磋琢磨し,「化ける」可能性があるからだ。(p71)
 大統領が代わると幹部が全部入れ替わる。郵便局長まで代わる。これがだいたい四千名ぐらいだ。だから,日本でいうところの職業的な官僚制はアメリカにはない。 逆にいうと,そういうふうに入れ替わって働ける能力を持つ人間が大勢遊んでいる。そうでなければ,大規模な人事異動をしてすぐ,政府も議会も運営できない。では,そういう人間がどこにいるのかというと,シンクタンクにいる。幹部になるのはシンクタンクのメンバーであり,そのためのシンクタンクがたくさんつくられている。(p75)
 アメリカと日本が主導するアジア開発銀行の決裁が遅いと先ほど述べたが,それだけでなく,どんな案件を申請してもなかなか全額は認められない。それだけ「借り手の質が悪い」のである。そういう相手に簡単な審査で貸したら,不良債権の山ができるのは当然だろう。(p85)
 今,住宅ローン業界はだまし合いだという。住宅ローンはだいたい一%の金利で集めた金を九%の金利で貸す。単純計算で,一千万円の貸出で年に八十万円の利益が出る。ただし,三大メガバンクの平均で住宅ローンの三分の一が不良化しているらしい。 これは日本国内の話である。外国に行ったら,もっとひどい。(p95)
 ちなみに,この記事(ヤクザ問題)を載せた『週刊朝日』が発売された日に,私の家の電話が鳴った。受話器を取ると,「警察庁の佐々敦行ですが,今週の『週刊朝日』の記事はよく書けていますね。ちゃんと取材をされたそうですな」。警察官僚の佐々は私が取材したことを確認していた。「東西でそれぞれ,一番大きいところへ行きました」と応じたら,「そうらしいですね。稲川会の連中も感心していましたよ」と佐々はいった。何のことはない。みんな,つうかあなのだ。(p149)
 「イスラム教の原則に従って政治を運営すべきである」「イスラム教の原則に従って社会生活を律すべきである」 イスラム過激派のこういう主張を受け入れる若い人が増えている。「コーランのとおりにやっていれば,アラーのおぼしめしにかなった生活ができますよ」と,気楽なほうへ誘導していくのはオウム真理教と同じである。 実際にそのほうが気楽なのは確かだ。コーランに書いてあるとおりやればいいのだから,頭を使わずに済む。変な話だけれど,イスラム教に忠実であればあるほど知的レベルが下がる。だから,男女平等を否定する。(p178)
 デフレの時代は一品当たりの価格が下がる。そこで「売り上げを伸ばすには販売数を増やすしかない」と考えるかも知れないが,そうではない。「価格の高いものを売ることで売り上げを増やす」が正解である。「値段が高いもの」とは「付加価値の高いもの」だ。付加価値の高いものは技術開発によってしか生み出しようがない。(p187)
 デフレの時代で重要なことはインフラ整備である。大規模なインフラの整備はデフレ時代にしかできない。(p188)
 農地改革がもたらすものが「農業の生産性向上」だけではないことだ。一番大きいのは「積極的に動いた人間が勝つ」という社会の構築である。(中略) 「積極的に動いた人間が勝つ社会の構築」において,「公正な競争」が不可欠だ。「公正」は法律によって支えられないと成立しない。したがって,法治主義国家でなければ「公正な競争」は生まれない。(p191)

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