2015年9月7日月曜日

2015.09.02 高野 登 『リッツ・カールトンと日本人の流儀』

書名 リッツ・カールトンと日本人の流儀
著者 高野 登
発行所 ポプラ社
発行年月日 2012.08.20
価格(税別) 1,300円

● 4章構成。第3章までは御自身が体験してきたホテルに絡む話。第4章は時事評論,世相評論。
 3章まではグイグイ読ませるのに,4章になるとガクンとつまらなくなる。新聞の社説を読んでいるような。
 この頃の日本は民主党暗黒時代だったわけだけれども,どうも目先しか見えていないようだ。難しいところだ。
 韓国の“現代”を持ちあげているところなど,今となっては削除したいと思っているのではないかと想像する。

● 以下にいくつか転載。
 一所懸命生きて,一所懸命働いていると,必ずいい出会いがあるのです。 しかし,逆もまた真なり。手を抜いて生きようとすると,出会ってはいけない人と知り合ってしまう・・・・・・こともあります。(p4)
 成功したいのなら,自分が目指す年収の五パーセントを自分に投資することだ。目指す年収を設定し,その五パーセントを投資してこそ,ホテルマンとしての感性が磨かれるんだ(p56)
 その道のプロフェッショナルと言われる人は,舞台役者さんでも日舞のお師匠さんでも,常に居住まいを正し,自身のふるまいを意識して暮らしていらっしゃいます。普段できていない人が,いざ舞台に立ったとき美しい身のこなしができる道理がありません。これは,ホテルという「舞台」で働くスタッフも同じことなのです。(p58)
 話を聴き続けることは人間が本来持っている可能性を引き出すことだと気づきました。人の話に耳を傾けることは,相手を尊重することです。話を聴いてくれる人がいることは自信になります。(p89)
 滞在するたびにファンが増えていったあるメーカーのトップは,粋なふるまいの人でした。日本人ならではの奥ゆかしさと義理堅さを備えた超一流の紳士でした。 部屋の掃除をするハウスキーパーたちまで,みんな彼の大ファンになってしまうのです。「彼の会社の製品しか買わない」というほど惚れ込んでいたスタッフもいました。 枕元に置くチップには,かならず「Thank you」とひと言書かれた小さなメモが添えられています。使用したシーツやタオルもきれいに整頓されていて,人柄が表れていると大絶賛でした。(p94)
 こんなお客様に出会うと,「この方のためなら」とスタッフの感性にスイッチが入ります。サービスを超えさせてしまう瞬間です。スタッフの心のエンジンは,こうしたお客様によって大きくなっていくのです。(p95)
 自分のお金で遊ばなければ,粋な遊び方は身につかないと言われます。分かれ目は,自分のお金を使って人を喜ばせたいという余裕。(p96)
 リーダーのシュルツィが放つ温度が百度だったら,こんなことは起こらないでしょう。リーダーの放つ温度が三百度くらいあるとき,とてつもなく高いとき,こうしたことが起こるのです。 「リッツ・カールトンの使命は・・・・・・,リッツ・カールトンのビジョンは・・・・・・」と,シュルツィが語る哲学を誰もが語り出すのです。 みんなでリッツ・カールトンの価値を創造していく気持ちよさ,いい夢に巻き込まれていく実感,熱い温度の中で夢を共有し実現していく喜び。 目には見えない確かなものを手にしたとき,それはどんな高いサラリーをもしのぐ最高の報酬となります。(p100)
 サービスの技術や知識は時間をかけて訓練すれば習得できます。しかし,その人の人格や価値観,感性は生まれてから長い期間をかけて培われたものです。簡単には変えられません。 ですから,(採用にあたっては)感受性,倫理観,自立心など,人としての本質をさまざまな角度から探り出すために,長い時間がかけられます。リッツ・カールトンの理念を共有できる素質があるかどうかを見極めて判断するために。(p104)
 本来,人間は弱いもの。ときに誘惑にかられることもあります。弱いからこそ,信じることで強くなる。弱いものを信じなければ,もっと弱くなってしまう。トップが人を育てるということは,弱いところもすべて受け入れる覚悟を決めることです。(p111)
 リッツ・カールトン側が,年収や職業・・・・・・などお客様のプロフィールを設定し,ブランドに合ったお客様に来ていただこうと考えたとするならば,それはリッツ・カールトン側の都合にすぎません。 ブランディングとは,お客様のライフスタイルやプロフィールにリッツ・カールトンを取り込んでいただくことです。そのために,どんな価値をつくっていけばいいのか,どんなホスピタリティを提供していけるのかを考え続け,何をするのかを自問自答しながら,大阪にリッツ・カールトンの種をまいていくのです。(p116)
 アメリカのホスピタリティの原点は,陽気で明るいものです。お客様に喜んでもらい,スタッフ自身も楽しんでしまう。その喜びや楽しさが相手に伝わるかどうかが大事でした。 一方,ザ・リッツ・カールトン大阪は,奥ゆかしくきめ細やかな日本人のおもてなしの流儀をアメリカのホスピタリティに融合させたものです。 ホスピタリティは,心に寄り添う力です。寄り添い方は人それぞれ,文化によっても異なります。(p119)
 マーケット・リサーチはすでに商品になったものを調査して数字で表しているため,数字を追っている人は,過去の方ばかりを見ている人(p123)
 人はモノやお金だけでは満たされません。人から愛され,褒められ,人の役に立ち,必要とされることで満たされ,生きている実感が持てるものです。こうした実感の多くは,仕事を通して得られるものです。(p135)

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