2015年8月4日火曜日

2015.08.02 下川裕治・中田浩資 『不思議列車がアジアを走る』

書名 不思議列車がアジアを走る
著者 下川裕治
   中田浩資(写真)
発行所 双葉文庫
発行年月日 2013.04.14
価格(税別) 686円

● まだ読んでいない下川さんの文庫本を3冊買った。本書はその中の1冊。『鈍行列車のアジア旅』に続く,アジア列車旅。
 実際に“取材”に行った時期も明記されている。かなり頻繁に出かけている。その合間に書くという厄介な作業があるわけで,どうもなかなか楽な仕事じゃない。

● 過去の体験を刈り取っているというのではないかもしれないけれども,力まないで書いているようだ。そう見せるのが腕なんだよってことかもしれない。

● 韓国の群山が登場する。廃線の街。もとからあった群山線は廃止されたようだ。ぼくも,昔,韓国の鉄道に乗りに行って,群山線にも乗ってくるはずが,乗らないまま引き返してしまったことがある。
 こういう記事を読むと,乗っておくんだったと思うわけでね。群山線に限らない。加恩線とかね。短い盲腸線がいくつかあったのだが,今は残っていないんだろうな。

● ひとつだけ転載。
 冷房というものは,暑い地域では乗り物のヒエラルキーを決める要素のひとつである。(中略) 東南アジアでは,服装でその人を判断する傾向が強い。ラフな恰好への評価は低い。たとえば昼どきのバンコク。屋台街で,白い長袖のワイシャツにネクタイ姿の男性がそばを啜っているとする。その男性がどんなに金がなくても,タイ人は彼をエリートだという。理由は実に単純で,ワイシャツにネクタイ姿でいるからだ。そういう意識が定着した背後には冷房がある。涼しい部屋で働いている証なのだ。(p40)

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