2015年6月22日月曜日

2015.06.16 伊集院 静 『大人の男の遊び方』

書名 大人の男の遊び方
著者 伊集院 静
発行所 双葉社
発行年月日 2014.11.23
価格(税別) 926円

● 酒とゴルフとギャンブルについて指南している。入れ込みが並外れているわけですね。酒だったらボトル1本空けてもまだ足りないっていう。好きで入れ込んだわけではないのかもしれないけど。
 短期集中&長期ダラダラの併存。これ,真似したら体を壊すか,心を壊すか。少なくとも,生活を壊すことになるだろうな。

● 大学生が勢いに任せて飲むのと同じ飲み方を長じてからもやっている。とんでもない体力の持ち主なんだろうと思うしかない。
 ぼくは酒は飲むけど,ウィスキーでいえば,ボトル半分がせいぜいだ。

● 面白いのは,やはりギャンブルの部分。年季の入れ方がハンパないわけだから。
 一年を仮に四季と同じようにクォーターに分けて統計を取ってみるとわかるのだが,最初の四分の一で勝った年は,最後の師走までなんとかやっていけるものである。(p166)
 麻雀を打つ人ならわかるだろうが,麻雀においても先手必勝である。(中略)では先手必勝のためにはどうしたらいいか? それは人より早く,人より丁寧に,人より一歩先に臨戦状態をこしらえておくことが肝心なのである。(p167)
 フォームを定めると,奇妙なものだがパターンが生まれる。パターンは,勿論,“勝ちパターン”と“負けパターン”である。ギャンブルの大切なところは,“勝ちパターン”に入ったと見たら,いかに打っていけるか。これと“負けパターン”に気付いたらいかに早くその場を立てるか。このふたつである。(p174)
 これがカジノの一番大事なことなのだが,すぐに,飛び込みで賭けないことだ。それでたまたま勝つことはあっても,まずその日は負けると考えた方がいい。種目を決めたらまずそのテーブルなりエリアで賭けの状態を見る。見であるが,これが実は一番必要なことだ。(p189)
 カジノは賭けを進めるテンポがすこぶる速い。それがカジノ側からすると客を常に熱い状態にしてどんどん賭けさせる大事なところなのだ。速いテンポの中で瞬時にテーブルの流れ,自分のツキを読むのは至難の業だ。人間がカジノのあのテンポで全部に賭け続けるのは,せいぜい三十分である三十分したら休む。(p191)
 小博奕をいくら打って買っても,それは所詮小博奕でしかない。(p197)
 たとえばゾーン張りをしていて,気が付けば赤がもう二十回続けて出ているのがわかったら,それは無条件で赤に金を張るべきなのである。 「でもその時,たまたま潮目がかわって黒が出たらどうするんですか?」 そういう発想ではいつまで経ってもギャンブルは勝てない。(p199)
 ルーレットはチップを少しずつ増やすギャンブルではない。賭けるタイミング。勝負処の見方。そうして思い切って張って,短時間で勝負をつけることだ。(p215)
 あなたの目の前に二牌の牌がふせて置いてあるとしよう。その牌を仮に東と南としよう。このふせた牌をだれかが,どちらが東ですかと訊かれて,その牌をじっと見て,こちらが東です,と引き当てる確率が,六割から七割で的中できなければ,ギャンブルはやめた方がいい(p218)
● その他,いくつか転載。
 私の周囲にも“遊び人”と称される人たちが何人かいるし,今はあっちの世界にいってしまった“遊びの名人”と呼ばれた人を見てきた。そういう人たちの共通点がひとつある。それは一般の人たちから見ると,「バカなことをする人だ」ということである。 じゃどんなバカなことをする人たちかと言うと,このケースでそれはしないでしょう,ということを平然とやる人たちだった。(p14)
 酒というものは,毎晩,楽しくやれるものではない。酒をいつも良い気分で飲めるほど私たちの生活,仕事は楽なものではない。(p37)
 小説にとって一番の肝心は描写にあると私は考えて,ずっとこれまで仕事をしてきた。描写とは何か? 人間の内面が露出しているものを見逃さずに捉えることだ。(p98)
 情報はどこまで行っても情報でしかなく,知らなくて済むものが大半である。(p131)
 バカは伝染しますから。一度バカが伝染し体内にバカの菌が入ると取り除くのに時間がかかるし,放っておくと君は完全なバカになる。(p132)
 器量というのは己には見えない。そういうものなのである。この器量がわかるというが,ここまでが自分の範疇だと,仕事も生き方も見切ると,これが意外と当人の器量を伸ばす例が多い。(p172)

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