2015年5月28日木曜日

2015.05.21 野村正樹 『人生の質を高める時間術』

書名 人生の質を高める時間術
著者 野村正樹
発行所 NHK生活人新書
発行年月日 2009.01.10
価格(税別) 700円

● 八重洲ブックセンター宇都宮店のアウトレットコーナー(今はない)で320円で購入。

● オビに「IT化が進むと,なぜ残業が増えるのか?」とある。これは昔から言われていること。究極の理由は,IT化の果実を経営側が独占するからだ,ということになるのだろう。

● 著者も「はじめに」で「最近の書店で目にする類書を読むうちに,ふと感じることがあるのです」と,時間管理を説く「類書」に3つの違和感を挙げている。
 第一に「スピードや,効率化や,ムダの削減への過剰な賛美」。第二に「パソコンや携帯電話などのITツールへの過剰な期待」。第三に「競争社会ではもっと働かなければ生き残れない,との過激な脅し」。
 いちいち,腑に落ちる指摘だと思う。


● 以下に,いくつか転載。
 わんこそばの場合も,最初は野次馬気分で「まあ,気楽に楽しく」と思っていたのに,いざ店(会社)に入って席についてまわりの客(同僚)たちの姿を見ながら食べ始めると,いつのまにか「よし,がんばらなければ」と真剣勝負のモードになってしまったり。つまり,「他人に負けたくない」や「私だってできるはずだ」といった闘争心や競争心に火がついてしまうのが人間の悲しき性かもしれません。(p38)
 確かに,連絡や指令にメールを使うことで大幅な時間短縮は実現できました。しかし,それにより何倍もの時間のロスもひんぱんに起こる時代なのです。(p42)
 アメリカ流時間術の根幹をなすのは,賃金は働いた時間ではなくて,生まれた成果に応じて支払うべきだとの主張です。その考えに立てば「残業代」という概念はなくなります。(p63)
 西洋に「羊はよい草を食べなければよいミルクが出ない」ということわざがあるとか。作家も会社員も,よいミルク(成果)を出すためには,よい私生活(十分な休息や余暇や睡眠)が欠かせないはず。(p64)
 新幹線のなかで必死にパソコンやケータイをあやつる人の多くは,ワーカホリック(仕事病)か,仕事以外にやるべきメニューを思いつかないか,組織の上に立つ能力がまだ未熟な人かも。(p72)
 “本来は自分のものである時間資産の放棄”をしているのが,昼休みではないでしょうか。これに関するスピード礼賛時間術の定番が,「三分間昼食」かもしれません。(中略)なんともったいないことでしょうか。たぶん,これほど自分の幸福に関心の薄い会社人間はいないでしょう。(p72)
 一定の時間に集中して取り組んだ仕事は“仕上がりの質もアップする”。それが会社員時代からの私の持論でした。(中略)企画書では,かかる費用や,期待される効果と同じように大切なのが「なぜその企画をやりたいのか,やらなければならないのか!」の担当者の熱意やアピール力です。のんびりと書いた書類よりも短時間で集中して仕上げた書類のほうが文章に勢いがあり,熱意と迫力に満ち,主旨が鮮明。もちろん,まわりくどい表現などを使う余裕もありませんから,文章も単純にして明解。まさに「締め切りパワー」だと実感したわけです。(p132)
 現役世代の会社員からよく聞くこんな話があります。退職後もよく古巣の職場を訪ねては,後輩にあれこれと指導をしたり,かつての取引先の人を強引にゴルフなどに誘う先輩が思いのほか多いとか。これもまた,立派な時間泥棒とはいえないでしょうか。(p210)

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