2015年4月6日月曜日

2015.04.05 尾形幸弘 『斎藤一人の運を拓く教え』

書名 斎藤一人の運を拓く教え
著者 尾形幸弘
発行所 サンマーク出版
発行年月日 2015.03.30
価格(税別) 1,500円

● アメリカの成功哲学は昔から読まれていたし,国内でも中村天風さんはかなりのファンを持っている(と思う)。天風会の修練に参加した人もけっこういるんじゃなかろうか。
 天風さんの場合は,命をかけた軍務に従事したあとに,奔馬性結核に罹って死の一歩手前まで行った。それを克服したというのがカリスマ性に花を添えているっていうか。

● で,今,最も読まれているのは,斎藤一人さんの著書だと思う。ぼくもあらかた読んでいる。読まれる理由のひとつは,特別な修法を要しないという気楽さにあると思う。
 天風さんの場合は,「心身統一法」という修法の体系がある。“観念要素の更改法”や“積極観念集中力養成法”や“クンバハカ”など。易行だとは思うけれども,それでもなかなかねぇ。
 その点,斎藤一人さんにあっては,そうしたものはない。言葉に気をつける,「上気元」に生きる,押し出しをする。そういった日常の生活での注意事項だけだ。
 それだけで,運が良くなり,幸せになり,お金もできる。

● ところがどっこい。読んでそのとおりにできる人は,百人に一人だろう(千人に一人か)。ぼくはできていない。
 要するに,気を抜けないからね。始終,気をつけていないといけないから。たぶん,それを習慣にできてしまえば,ずいぶん楽になるんだろうけど。

● で,本書は,その斎藤一人教を集大成したものといってもいいと思う。
 人間だけが,“波動”を変えることができるんだよ。それで,どうすれば変えることができるのかというと,言葉を変えれば波動は変わるからね。(p31)
 人をほめる 少し動きを速くする(早足で動いたり,新幹線などの速い乗り物に乗る) おしゃれをする 大きな声を出す 今よりステキな自分を想像する 自分をほめる 恐怖を覚えることをされたり言われたりしても,同調しない 気軽,気楽を心がける(p31)
 成功とは,上へ上へと昇っていく過程のことだから,俺でも『もうこれでいい』と思った時点で,失敗者になっちゃうんだよ。(p42)
● 行動しないと始まらない。思うだけではダメだ。アメリカ製の成功哲学は,“強く念じよ,すべては叶う”といった気味合いがあって,イメージしてれば,あとはジッとしていても,成功や富が勝手に近づいてくる的な受け取られ方をされることがあると思う。
 が,思うだけでは何も変わらない。
 “重続”って言葉は,俺がつくった言葉なんだけど,知恵と勇気を出して行動していくと,必ず最初は失敗するよな。それでも『もう一回,もう一回』と何度も失敗をして,経験を重ねながら改良し続けることを“重続”っていうんだよ。ただ続ける『継続』だけじゃダメだからな。経験を重ねて改良をしながら続けること。(p46)
 失敗や間違いに気づいたと同時に,人っていうのはちゃんと反省をしているもの。だから,それ以上に反省する必要はないの。 それと反省しているときって,行動が止まっていて何もしていないんだよな。だから長々と反省をするくらいなら,次の行動に出たほうがいい。行動しないことには,人は前には進めないんだからね(p56)
 人間の可能性って無限なんだよ。だから,ほんとうはいろいろなことができるのに,人は勝手に自分の限界をつくるんだよな。それがいちばんやっかいなの。(中略) その限界を超えるには,自分がいちばんイヤなことをやらなくちゃならないの。イヤだから限界をつくっているからね。それでイヤなことでも一歩を踏み出してやってみると,そのときに限界というのは超えられるようになっているの。(p60)
● じつはぼくにも悩みがあって,近くの「まるかん」で話をきいてもらったことがある。こちらがグズグズしているものだから,現時点で解決には至っていないけれども(むしろ悪化しているか),それは親身に話を聞いてくれた。ありがたかった。
 ただ,一点だけ違和感を感じたところがある。それは,彼ら彼女らが,「自分たちにはひとりさんがついている」という意味のことをしばしば言っていたことだ。それは見ようによっては,迫害されて新興宗教の信者が自分たちの存在の正当性を教祖に帰すがごとくでもあった。

● この点について,著者は次のように語る。
 ひとりさんの教えは,実践すれば100%の確率でうまくいきます。なぜかというと,それは“心理”だからです。私はそう思っています。 だけど,同じようにひとりさんの本を読んだり,ひとりさんの話をきいたりしても,うまくいっく人と,いかない人に分かれるのが現実。では,なぜそうなるのか? その答えははっきりしていて,うまくいかない人はひとりさんの教えを100%は実践していません。 「この教えはいいけど,これは自分には向いていないからやらない」とか,ひとりさんの教えを“自己流”にアレンジしたり変えたりしているのです。 たとえば,ひとりさんは「押し出しのためにヴィトンのバッグを持つといいよ。それも,持つのなら誰が見てもわかるLVのやつ(モノグラム)がいいんだよ」と勧めてくれます。 でもそれを聞いて「自分はエピにする」とか「私はダミエが好き」など,自分の好みを入れたりする人がいます。(中略)「押し出し」は相手にわかってもらって初めて「押し出し」になるのです。自分の好きなものを持つだけでは,それはただの趣味になってしまいます。(p83)
 ひとりさんのお弟子さんたちはみんな,とても個性的です。(中略)その中で唯一共通うするのはみんな,ひとりさんの教えを100%実践する“素直さ”がハンパじゃないところ。(p84)
● じつは,職人の世界や,芸事の世界でも,これが妥当するのかもしれない。そうした世界の実情をぼくは知らない。
 本は批判的に読めとか,通説に対しては疑ってみろとか,そういう教育を受けたきりで世に出てしまったので,そういうものだと思っていて,それが自分の限界になっているのかも。

● 以下に,ぼくがエッセンスと思ったものを転載。
 ただし,本書には著者がエッセンスをまとめて巻末に掲載している。そちらを読んだほうがいいと思う。
 ひとりさんが「借金をしちゃダメだよ」と言う理由のひとつは,借金があると「返せなかったらどうしよう」という不安が,他の恐れや心配を引き寄せるからなのです。恐れの元になるようなことは,なるべくつくらないし,関わらないこと。(p67)
 大切にしたものが残るんだよ(p72)
 『二兎を追う者は一兎も得ず』なんて小さいことを言っちゃダメだな。いいかい,おがちゃん。こういう言葉もあるんだよ。『一網打尽!』(p74)
 ひとりさんは「不幸な人には,ある特徴があるんだよ」と教えてくれました。それは,「自分にないものに焦点をあてる」のだそうです。(中略) 逆にしあわせな人は,「私はあれができる,これもできる」といったように,常にできることに焦点をあてます。(p76)
 これからは自分も仕事も押し出しなよ。持ち物は押し出して,態度は謙虚。これが商人の姿勢だよ(p81)
 いちばん印象的だったのが,「持ち物や見た目の『押し出し』は,まわりの人が2歩,3歩,後退りするくらいでちょうどいいよ」と教えてくれたことです。(p82)
 ひとりさんは「希少価値の高い人」には誰でもなれると言っています。それは「人をほめる人間」になることだそうです。(p86)
 ダイヤモンドって,誰が見ても輝いているんだよ。ダイヤモンドをみて『ほしい』と言う人もいれば,『いらない』って言う人もいるし,『値段が高い』って言う人もいるよな。(中略)だけど,ダイヤモンドにとって,そんなことは関係ないの。誰が何と言おうが,何と思おうが,関係なしにキラキラ輝いているんだよ。人間もそれと同じ。まわりがどうこうに関係なく,自分がいつもニコニコ笑顔で,明るい言葉を話していれば,誰が見てもそういう人は輝いているように見えるんだよ(p87)
 自分は普通で満足なら,常識を大切にすればいいけど,自分は普通以上にしあわせになりたい,成功したいと思っているなら,常識に縛られないほうがいいよね。もっと運勢を上げてしあわせになりたいのなら,常識以上の考え方をする。これが“ひとりさんの教え”のまず前提なの。(p90)
 ひとりさんは,「自分がいつもしあわせでいることが,最大の社会貢献だよ」と教えてくれました。(中略)「風邪もうつるけど,しあわせもうつる」なんです。(p95)
 ひとりさんからは事前に「商売でいちばん大切なのは,“引き際”だよ」と言われていました。「ここまでやって無理だったらやめるとか,赤字の最大額を最初に決めておいて,そこにいったらすぐにその事業からは撤退するんだよ」と教えられていたのです。(p150)
 事業を拡大していく中で,「楽しい」よりもほかのことを追求するようになりました。それは「おいしい」です。 居酒屋ですから料理のクオリティーを上げれば必ず評判になり,集客がさらに上がるはずだと私は考えました。そして,「楽しい」を追求するためにお店でやっていたさまざまなイベントをやめて「おいしい」に力を入れたのです。 その結果どうなったかというと,客数は減少しました。(p167)
 仕事にも私生活にも活用できて,ものすごい効果のある法則をご紹介します。それは,「『私はすでに成功者なんだ』と思って行動すると成功する」の法則です。(中略) 「成功したい」ということは「自分は“まだ”成功者じゃない」と思っていることになります。すると,成功に対する行動が伴わないか,行動すらしなくなってしまいます。 でも,「自分はすでに成功者なんだ」と思っていると,行動が「成功者の行動」になるんです。だから,結果的に成功するというわけです。(p174)
 よくね,お店がヒマだから内装を変えようとか,メニューを変えようとか,自分以外の外ばかりに目を向ける人がいるんだけど,それは神的ではないんだよ。だって,売れっ子のジャニーズのアイドルが焼き鳥屋さんをやっていたら,少々味がまずかろうか,少々お店が狭かろうが,スゴイ人が来るよね。 結局はその人の魅力で人が集まるんだよ。だから,人間が魅力で負けたらいけないんだよ。(p181)
 この世でいちばん大切な修行を教えてあげよう。それはな,いつも笑顔でいること,いつも否定的なことを言わないこと。これを毎日,毎日,やり続けることだよ。この修行は,1年,2年,そして何十年って続くんだよ。 あのさ,生きていれば誰でも大変なことなんてあるんだよ。いろんな出来事が起きるんだよ。俺だってそうだよ。 だけど,俺が心配そうな顔をしていたら,おがちゃんもみんなも心配するだろう。人に心配かけちゃいけないんだよ。だからね,ウソでもいいから笑うんだよ。(p182)
 人は馬や牛じゃないんだよ。尻を叩いて動くわけがない。尻を叩いて動かしているようじゃ社長失格。人は,楽しい会社,楽しい社長が好きなんだよ。楽しいからがんばれるの。(p193)
 人ってな,弱いところが必ずあるんだよ。その弱いところを責めちゃいけないよ。他人の弱いところを責めはじめると,人ってな,自分の弱いところを隠そうとするからね。(p198)
 信じられないようなことを言うかもしれないけどな,俺はお金持ちになりたいわけじゃないんだよ。たくさん税金を納めて,学校や病院を作ったり,道路を作ったりして人の役に立ちたいだけなの。だから,税金をたくさん納めるために,お金を稼いでいるようなもんだよ。そう思って仕事をしていると,いつの間にか成功していくものなんだよ。(p200)
 世話になるのは恥ずかしくないんだよ。それより,世話になったことを忘れることが恥ずかしいんだよ。これをよく覚えておくんだよ。(p203)

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