2015年2月26日木曜日

2015.02.25 ジェフ・ジャービス 『グーグル的思考』

書名 グーグル的思考
著者 ジェフ・ジャービス
訳者 早野依子
発行所 PHP
発行年月日 2009.06.01
価格(税別) 1,500円

● 『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』が面白かったので,Googleものを続けて読んでみることにした。
 本書の原題は「What Would Google Do?」。主には企業に向けて,経営の今後を説く。

● アメリカ人の書く本は,どうしてこんなに分厚いのか。もっと刈りこめないのか。
 英語で書くと,饒舌になるのかね。そういう傾向を言語性として持っているのか,英語。

● じつは,この本を読むのは今回が二度目だ。幸いなことに,一度読んでも内容は完全に忘れていた。以下,いくつかを転載。
 要は,企業をみずからを公開して,製品開発のプロセスから消費者を巻きこみ,むしろ,消費者に主導権を渡したほうがいい,と言っている。
 ユーザーたちはすでに,自分が何を知りたいのかを明確にしている。ウェブサイトを制作しているスタッフには,ユーザーたちがグーグルで何を検索した結果,あなたのサイトにたどり着いているかを教えよう。それらの問いかけに応えることが,最初の一歩である。(p59)
 グーグルジュースとは,グーグル,ひいては世間に高く評価されることで飲める魔法の液体である。より多くリンクされ,クリックされ,記事の中で触れられれば,グーグルの検索結果での順位は上がり,さらなるクリックの増加が見込めるという仕組みだ。富める者はますます富んでいくという好循環である。(p61)
 グーグルに妙な義憤を感じて,情報を隠すことで巨悪に立ち向かっているつもりの一部のメディア企業も,恩恵を受けることはできない。彼らは,グーグルへの面当てをしているつもりで,墓穴を掘っているのだ。(p62)
 オープン性の中で生きるということは,今や利益を高めるためには必須の条件である。消費者から見つけてもらうには,自分を公開しなくてはいけない。(p67)
 ウィキペディアを作っているのは,全使用者のおよそ一パーセントの人たちだ。これが,ウィキペディアの一パーセントのルールである。実際のところ,もしこの数が二倍になれば,ウィキペディアには混乱が生じるだろう。(p87)
 贈与経済を機能させるには,消費者の声にただ真摯に耳を傾けるだけでは駄目だ。消費者が意見を言い,主導権を握りたがっていることを理解するのだ。それこそが,正しいビジネスのやり方だ。(p90)
 グーグルに倣って,プロットフォームを構築して他者の繁栄を助けることで,成長していかなくてはいけないのだ。実際のところ,資産を社内にため込んでいては,成長は遅れるばかりだ。(p101)
 インターネット上では,非効率なものは嫌悪される。グーグルやアマゾンやイーベイやクレイグスリストが売り手を買い手に,要求を充足に,疑問を答えに,独身女性を独身男性にと導くたびに,非効率はは排除されていく。(p108)
 信頼とは,ほとんどの人(特に権力を持った人々)が考えている以上に,相互のやり取りを基盤にしたものである。(p120)
 選択肢と主導権を与えられれば,人々は質の高いものを選ぶのだ(p123)
 ユーザーの意向を探るのにデータに頼るというやり方はグーグルの体質に深く浸透しており,社内の政治をも凌駕している。「データに頼る傾向が強いせいで,上司に気に入られているから意見が採用されるといったことがないのです。データと政治は無縁です」とメイヤーは言う。(p129)
 真実というのは本能に反する場合が多い。過ちを訂正するのは,決して信頼性を損なうことではない。それどころか,信頼性を高めるのだ。(p133)
 参加者は輪になって座らされた。我々は自分が一番好きなテクノロジーを紙に書かされ,それを隣の人と比較し,そのマッシュアップから何か新しいものを考え出すよう指示された。いくつか悪くないアイデアが出たところで,ありがたいことに一人の科学者がこれにストップをかけた。そして,革新的なものはこんなプロセスからは生まれないと言い放った。科学者というのは,まず問題に直面し,そこから解決策を探るものだ。(中略)グーグルの創設者たちもそうだった。まず問題を見つけ,それから解決策を生み出したのだ。(p163)
 デザインは,シンプルで明確であればあるほどよい。シンプルであるちおうことは率直であるということだ。率直であるということは,正直であるということだ。正直であるということは,人間味があるということだ。人間味があるということは,対話するということだ。対話するということは,協力し合うということだ。協力し合うということは,主導権を譲るということだ。(p167)
 グーグルは,自分たちの価値は人に制限を課すことではなく,その人しか思いつけない何かを実現するための手助けをすることにあると承知している。それがグーグルの世界観の神髄だ。(p171)
 才能や観客と同様,名声ももはや希少なものではないのだ。(p195)

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