2015年1月21日水曜日

2015.01.21 みうらじゅん 『テクノカットにDCブランド』

書名 テクノカットにDCブランド
著者 みうらじゅん
発行所 太田出版
発行年月日 2010.04.22
価格(税別) 1,238円

● 大学を卒業してからの半生記。タイトルの「テクノカットにDCブランド」は,1980年代,バブルの象徴ですか。新人類に同化しようとして,無理をしていた頃の著者自身を自嘲的に呼んだもの。
 自分はそうじゃない。そうじゃなければ何なんだ? そのキーワードがロック。
 ロックって,もっと宇宙に近いところにあるんじゃないのか? リアルって言ったって安全圏から一向に抜け出す気のない奴のリアルなんて嘘になるだろ? 現実と密着。 僕はその後ろめたさから少しでも逃げ出そうと,何度も歌詞を書き替えた。もっと恥をかいてもいいから,もっと困ってもいいから,僕の言葉でいまの僕が本当に思っていることを書くべきだ。 自分のことなど何も知らないんだ,とも思った。何を考えてこの先,どう考え直すかなんて,僕にはわからない。どう思われたい,どう見られたい,そんなことばかり気にしてきて本当の自分を見失ってきたに違いない。(p147)
 実は僕にはドキドキする作戦があったんだ。それは羅列する言葉の中に放送禁止用語を混ぜて歌うこと。僕は世間的には十分過ぎるほど大人だったが,ただ大人を困らせてみたかった。それがロックだって信じてたから。(p148)
● 具体的な出逢いがあった。「THE NEWS」というトリオバンドとの出逢い。
 夕方近くになりレディーズ部門。そこの登場したのが,結成してまだ1ヵ月だという「THE NEWS」というトリオバンド。全員センター分けの長髪ネェちゃん。 “やっちゃえ! やっちゃえ! もっと自由にやっちゃいな!” 爆音とシャウトが静かなホールにこだました。僕はそのとき,背筋に電流が走ったように“ロック”をビンビン感じた。カッコイイ! 社会に向けて思いっ切りツバを吐きかけてるようなその姿勢に,僕は圧倒されたんだ。
● 糸井重里さんとの交流がもう一本の糸。
 連載が始まると糸井さんは毎回,相談どころか重要なテーマを話してくださった。僕がそのとき手に入れたものは,くだらないものにこそ手を抜かないということ。くだらないものに対する真剣さが『ガロ』以外の読者にもちゃんと伝わる努力をすること。(p130)

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