2014年12月31日水曜日

2014.12.31 『世界の美しい図書館』

書名 世界の美しい図書館
編者 関田理恵
発行所 パイ インターナショナル
発行年月日 2014.12.11
価格(税別) 1,800円

● 修道院がヨーロッパの図書館の発祥。それらのいくつか(かなりの数になるのだろうか)は現存している。まず,それらが紹介される。メインは写真。
 本がたいへんに高価で,1冊の本と1軒の家が交換できた時代。当時,貴重だった本は,今でも貴重なわけだ。

● 日本の図書館で紹介されているのは,次の10館。うち,旧弘前市立図書館は現在は図書館としては使われていない。
 中嶋記念図書館(国際教養大学図書館)
 武蔵野美術大学図書館
 多摩美術大学八王子図書館
 成蹊大学図書館
 せんだいメディアパーク
 金沢梅みらい図書館
 北九州市国際友好記念図書館
 旧弘前市立図書館
 国際子ども図書館
 大阪府立中之島図書館

● 「美しい」を基準にして選んでいるわけだから,豪華絢爛だったり未来的なデザインだったりするのが登場する。建物じたいが文化財的なっていうか。重厚や荘重と形容したくなるような。
 つまり,使いやすいかどうかはわからない。

● 日本でいうと,市町村立の多くの図書館は,「無料の貸本屋」以上の機能は果たしていないのではないか。
 したがって,図書館に集うのは,知への支出を惜しむ,知的吝嗇の傾向をおびる人たちに限られるというパラドックスが生じてしまっている(ように思われる)。

● さらに,行くところのない年寄りが毎日通ってくる。新聞を読み,雑誌を読んで過ごす。冬は暖かいし,夏は涼しい。そうするのに好適な場所に違いない。
 特に,人づきあいが苦手な年寄りにはありがたい施設ではないか。ぼくもその一員になる日が遠からず来るかもしれない。

● それだけではない。図書館って,本を借りるところではあっても,そこで本を読むには適さない場所だ。なぜかいえば,うるさいからだ。なぜうるさいのかといえば,子どもが走り回っているからだ。
 絵本の読み聞かせなんてのも行われているわけで,図書館側は子どもを集めようとしているように思われる。
 それが悪いかと言われれば,ぜんぜん悪くないんだけれど,動線や部屋の配置など,工夫の余地はあるなと思うことは多い。

● 以上により,図書館の雰囲気は,知的なるものからはだいぶ遠い。
 「無料の貸本屋」はありがたいものだけれども,こういうものが市町村に最低一つはあるという必要があるかどうか。いくつかの市町村の共同運営による図書館があってもいいように思う。

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