2014年11月21日金曜日

2014.11.19 パム・ブラウン 『ベートーベン』

書名 ベートーベン
著者 パム・ブラウン
訳者 橘高弓枝
発行所 偕成社
発行年月日 1998.04.01
価格(税別) 2,000円

● ベートーヴェンがモーツァルトやバッハと大きく違ったのは,彼の葬儀だ。「葬式には2万人もの人びとが集まり、死者をいたんだ。人の列が教会までのわずかな距離をすすむのに,1時間半もかかったといわれる。ウィーンはじまっていらいの大がかりな葬式となった」というのだから,モーツァルトとは対照的だ。
 時代のわずかな違いが理由かもしれない。あるいは,彼の奇行奇癖が天才のそれと認められ,愛されていたのかもしれない。

● こんな男に身近にいられたらとてももたないと思うんだけど,それでも彼は生前から協力者が切れなかった。たくまざる愛嬌があったのは間違いないんだと思う。
 実力を認められていたというだけでは説明がつかない,ベートーヴェンの不思議さだ。

● モーツァルトとの共通点は引っ越し魔だったこと。ただし,半分は家主から追いだされての引っ越しだったらしい。
 水を使えば床中水浸しにする。その水が階下にまで落ちていく。これじゃ追いだされるな。
 整理整頓がまったくできなかった。今の言葉でいえば,アスペルガー症候群を抱えていたのではないかと思えるほど。

● ふたつほど転載。
 わずか十四歳で,ルートビヒの子ども時代は確実に終わりを告げた。家族をささえるという重圧が,彼の今後の人生にずっしりとのしかかってきた。(p37)
 テレーゼはこう書いている。 「指は曲げたまま鍵盤においておくこと--この指使いを,ベートーベンからくどいくらい教わりました。ほかの教師には,指をあげてまっすぐのばしておくように,と教えられていたのですが。」 ベートーベンが生徒たちに伝授したこの技法は,ピアノ演奏に,それまでは思いもよらなかったほどの,幅広さと奥深さをあたえることになった。(p82)

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