2014年10月26日日曜日

2014.10.24 今井栄一 『世界の美しい書店』

書名 世界の美しい書店
著者 今井栄一
発行所 宝島社
発行年月日 2014.07.02
価格(税別) 1,800円

● 前書きに,アンドレーア・ケルバーケルの『小さな本の数奇な運命』が紹介されている。
 1冊の本がある。出版された当時は大いにもてはやされ,版を重ねた。時代が変わり,今では見向きもされない。本は名作としてのプライドから,今,自分がこうして古本屋の棚に並んでいることに傷ついている。そして,あと数週間して売れなければ,棄てられ,ダンボールになる運命だということに恐怖を感じ始めている。 その古書店でその本は,「今日こそは誰かが僕を買ってくれるだろうか」と待ち続けている。
● こうした擬人化はストンと腑に落ちてくるから困る。なぜ困るかというと,最近,本を大量に処分し始めているからなんですけど。古本屋に持っていくつもりはなくて,文字どおりの処分。
 今までも少しずつ棄てるようにはしていた。既読本のうち,これはもう読まないだろうなというものを。
 でも,少しずつでは埒があかない。ある程度思い切って,まとめて棄てないと。既読本は原則すべて処分。ほとんどの本は二度読むことはないからだ。
 未読であっても読みそうにないものは,投じた金額を忘れて処分する。これがべらぼうに多いのが悲しい。今,その作業中。

● 処分される本たちは泣いている? 昔と違って本は大量に作られるからね,稀少性は皆無だ。ゴミになるサイクルが早まっているのは仕方がないね。

● 恵文社一乗寺店について,次のように紹介している。
 ここではあらゆる本が心地良さそうにしている。本はどれも,「この書店から出たくない」と思っているのではないか。すべての本がちょうどよい場所にある。(中略)置かれている本たちがこれほどハッピーな表情をしている本屋を,ほかには知らない。(p94)
 こうまで書かれていると,行ってみたくなるね。京都市左京区の有名すぎる書店にね。

● あとがきでは「ハプニング,出逢い,気づき,インスピレーション,本屋はいつも,そういったものを与えてくれる」と書いている。
 本だけに用があるならアマゾンでいいけれども,本が集積している場所と,そこに集まる人が好きなら,リアルの書店に行くしかない。

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