2014年7月22日火曜日

2014.07.20 呉エイジ 『我が妻との闘争』

書名 我が妻との闘争
著者 呉エイジ
発行所 アスキー
発行年月日 2002.11.26
価格(税別) 1,200円

● 12年前の発行。「マックピープル」に連載されたもの。連載は1999年から開始された。連載当時から人気を呼んでいたのは知っていたけれど,ぼくが「マックピープル」を買うことはなく(Windowsユーザーだから),単行本になってからもずっと読まずにいた。
 買ったのは6年前。ヤフオクで。それでも読むことなく,今日に至りましたよ,と。

● 「パソコンをめぐる夫婦のドタバタ日記」が副題。この当時は,まだまだパソコンは高価なものだった。金喰い虫だった。特にMacは。マッキントッシュはシャッキントッシュなんていう言われ方もしていた。
 ところが,その言い方が本書にも登場する。本書のオリジナルなのかもしれない。

● 呉エイジはもちろん,ペンネーム。クレージーのもじりでしょうね。姫路の県住に住んでいる30歳のサラリーマンで,こづかいは月2万円という設定になっているんだけど,これはすべてフィクションだろうと思った。名のある書き手が架空の状況を設定して書いたのではないかと思ったわけ。達意の文章なので。
 しかし,そうではないらしい。もともとは自身のホームページに書いていたものを,雑誌の編集者が見初めて雑誌連載を持ちかけたようだ。
 市中にここまで書ける人が潜んでいるのか。スラスラ書いているわけではないと思わせる文章だけれども,苦闘の跡は残すまいとしているように思われる。プロの書き手の態度ではないか。

● 奥さんが鬼嫁として登場する。しかし,彼女に落ち度は何もない。自身の職分を懸命に尽くしているだけだ。模範的な専業主婦だ。何だかんだ言いながらも,ダンナのMac三昧を許しているようだし。
 そうして,ダンナはここまで面白い読みものを残すことができた。何もかも奥さんのおかげ。呉さんは良い伴侶を得た。

● にしても。あの当時の,あるいはそれ以前の,パソコンの高価さは想像を絶するものだったな。逆にいうと,パソコンはとんでもない速度で安くなり続けた。
 当時,お金をクルマに投じた人と,パソコンに投じた人を比較すれば,笑えない格差が発生している。呉さんのように,その果実を得た人もいるけれど,そんなのは少数派。

● その頃からパソコンをいじっていたから,今の状況についていくことができている,などと考えている人はまさかいないだろうな。まるで関係ない。呉夫人も今頃はiPadを軽やかに操っているかもしれないではないか。
 MS-DOSの知識が,今,何の役に立つ? MacのHyperCardを勉強したことが,今,何かの役に立っているか。あの頃の未熟なパソコンに関わってしまったのは,幸運だったのか不運だったのか。

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