2014年7月12日土曜日

2014.07.11 永江 朗 『菊地君の本屋 ヴィレッジヴァンガード物語』

書名 菊地君の本屋 ヴィレッジヴァンガード物語
著者 永江 朗
発行所 アルメディア
発行年月日 1994.01.15
価格(税別) 2,200円

● 「菊地君」とはもちろん,ヴィレッジヴァンガードの創設者である菊地敬一氏のこと。本書は20年前に出版されたものだが,ヴィレッジヴァンガードは今も健在。というより,いよいよ隆盛を極めている。国内にとどまらず,海外にも展開。当然,FC展開なんだろうね。
 宇都宮にも4店舗存在する。ララスクエアの4階にあることは前から知っていたけれども,入ったことは一度もない。本書を読んで,進入を試みたが,はやりダメだった。ここは自分の場所ではないという感じね。

● 本書に出てくるのは発祥まもない頃の話だから,本拠地である名古屋が舞台になる。当時から主なお客は学生だったらしい。
 いい年こいたオッサンが出入りするのが憚られるのは,今も同じということ。無理して入って,店内の風景を乱しては申しわけないから,跳ね返されたままでいるのがいいかな。

● 菊地氏のインタビューが本書のメイン。20年の時差があっても,面白く読めた。

● 菊地氏が語る経営の肝や苦労話。
 グッズは基本的にぼくが興味があるモノを置く。本は興味というよりもやはりニーズで置く。だからこの店にはぼくが読みたい本は一冊もない。(p34)
 ヴィレッジヴァンガードの返品率は三〇パーセント台だ。返品率が一〇パーセントだ,二〇パーセントだと言って喜んでいる本屋は仕事をしているとは思えない。極論を言うと返品は出て当たり前。(p39)
 ヴィレッジヴァンガードの切り口そのものが飽きられてしまう心配はない。なぜなら大学は四年間だから。ヴィレッジヴァンガードの中心のお客は大学生。四年で客が一回転する。だから定番だけ置いても成り立ってしまう。(p44)
 グッズを仕入れる場合は,「○○さんなら喜ぶだろうな」なんてかなり具体的に考えながら決める。これを年齢は何歳,職業は,性別はというマーケティング的に考えていたんではダメだと思う。(p59)
 グッズを選ぶ時は,まず本が先にあって,その本と一緒におけるものを,と考える。(p68)
 たとえば澁澤龍彦のフェアなら,買ってくれるお客は一〇人いればそれでいい。一〇人が一〇冊ずつ買ってくれれば,それで一〇〇冊。小さなフェアはそれで成功だ。それを一〇〇人に買ってもらおうと力むから,大変なことになってしまう。(p71)
 情報収集は世間の半歩先を行くぐらいでいい。今街に出回っている商品で面白いもの,しかも,どこにでもあるものではない商品でいい。(p83)
 本屋の仕事ではある本の隣になにを持って来るのか,なにを持って来たいのかが一番大事なことだ。そのためにはインデックスをたくさん持たなければならない。(p84)
 小さい情報に大きな儲け口がある。大きい情報はだれでもやるから,注意するのは小さい情報だ。オートバイの雑誌でもクルマの雑誌でも,隅っこに書いてあるような小さな情報がいい。(p86)
 ぼくは営業の出身だからよくわかる。チラシを配るのだって大変。ぼくは経験があるから街でチラシを配っていると必ず貰ってあげる。全然受け取ろうとしない人が半分ぐらいいる。あれはものすごく辛い。貰ってあげればいいじゃない。捨てればいいんだから。(p105)
 ぼくの友達は万引き防止機を入れた。彼によると,とんでもない人が盗んで行くそうだ。いつも世間話している隣のオバさんや,昔バイトしていた人の弟が盗んで行ったりする。自分の母親の友達が盗んで行くこともある。どうせ盗むのならわからないように盗んでくれという気持ちになる。(p124)

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