2014年5月2日金曜日

2014.05.02 立川談四楼 『一流の人はなぜ落語を聞くのか』

書名 一流の人はなぜ落語を聞くのか
著者 立川談四楼
発行所 KKベストセラーズ
発行年月日 2014.02.25
価格(税別) 1,429円

● たまたま手に取って読んでみたもの。人生論というか,処世論というか,修行論というか,立川談志紹介論というか。
 一気通貫で読めたから,面白かったのだ。それは間違いない。

● 以下にいくつか転載。
 いまの世の中,電車や地下鉄に乗ると,みんなスマホに没頭している。とはいっても私も含め,みんなロクな情報には接していない。江戸の人から見ると,揃ってみんな何のお札を読んでいるのだろう? 位牌か? ご先祖思いなんだなあなんて,思うかも知れません。(p18)
 通ぶる人がいます。落語家でもそう。そして,通ぶる客を喜ばせるために,噺をはしょってしまうケースもある。(中略)このような通ぶる客と通ぶるセンスは落語をダメにするのです。(p27)
 初心者だって,一流の初心者もいる(p28)
 「おもてなし」は「表無し」。つまりウラがあるんです。そりゃそうでしょう。誰彼かまわずもてなすはずはない。そこには利害がある。(p65)
 「囃されたら踊れ」というのも,談志の教えです。どのようなことがあっても,周囲が囃し立ててくれたなら,それに応えるのが芸人のつとめだというのです。くだらなくてもけっこう。ノセてくれるのなら,それに乗れというわけです。(p66)
 女はもとより強いのだけれども,弱いふりをしてくれたから男はこれまで威張ってこられたといわれます。ところが時がたつにつれて,女は本性を現しはじめました。(中略) では,男性としてはますます強くなっていく女性にどう対処したらいいのでしょうか。 その答えは,作家の渡辺淳一さんも言っているように,とにかく女性は褒めるに限るということです。(p88)
 私は「巧は拙を蔵す」という言葉を強調することにしています。(中略)つまり「巧いもの,きれいなものには,必ず拙いもの,あるいは不完全なものが含まれている」ということです。世の中,何でも完璧なもの,どこから見てもきれいなものは,かえって人の心を動かさない。どこかキズのあるもの,引っかかりのあるもののほうがむしろ印象を強く残すということです。(p138)
 ある程度年齢がいってから修行に入った人は大変です。並みの覚悟では勤まらない。努力はできる。でも,つい考え込んでしまうのです。わずかながらでも,自分が経てきた社会経験に照らし合わせてしまう。それなりの自我もある。だから「なぜこんなことをしなくちゃいけないのか」と,わだかまってしまうのです。このわだかまりが修行の妨げ。(p161)

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