2014年4月30日水曜日

2014.04.30 小沢昭一・永 六輔 『平身傾聴 裏街道戦後史 色の道商売往来』

書名 平身傾聴 裏街道戦後史 色の道商売往来
著者 小沢昭一
    永 六輔
発行所 ちくま文庫
発行年月日 2007.05.10(単行本:1972.04)
価格(税別) 880円

● 元版の単行本は昭和47年の刊行。その元になった週刊誌(アサヒ芸能)連載は昭和42年。その頃に生まれた人はそろそろ50歳になる。半世紀前の世界。まさしく戦後史。
 「アサヒ芸能」の連載がちくま文庫になるというのも,戦後史ゆえでしょうか。

● 週刊誌の連載だから,とにかくスラスラ読める。
 が,業界人からここまでの話を引きだすのは,誰にでもできることじゃないだろう。っていうか,普通の人では触ることもできないだろう。小沢さんの実力の一端が垣間見える。

● 当時の日本社会は元気だったとも思わせる。男たちが元気だった。
 日本のオヤジたちが徒党を組んで韓国や東南アジアに買春に出かけ,顰蹙を買っていたのは,ついこの間のことだと思うのだが,今の日本男児にそんな元気があるのかどうか。元気といっちゃいけないのかな,陽性の無邪気さっていうかね。今は内に籠もりすぎっていうか。
 あと,性観念の弛緩もあるだろうね。彼女がいくらでも応じてくれるんだから,そんなことにわざわざお金を払うってのがわからない。そういう若い衆も多いんじゃないかなぁ。
 いわゆる草食化もあるんだろうな。欲求じたいの減退。今の社会って,若者には相当な閉塞感を与えているのかもしれないね。上が詰まりすぎている。
 インターネットにその種の動画は無数に転がっている。美人でスタイルのいい女の子が,惜しげもなく全部を見せてくれる。それですんじゃう。生女(なまおんな)は見目麗しくないうえにめんどくさい。

● 以下にいくつか転載。
 街を歩いていても,わたしたちみたいなことをしている女性(コールガール)ってわかりますからね。声をかければ話はつきます。(p123)
 (進駐軍慰安婦の募集をかけたら)ゾロゾロ来るんです。ゾロゾロ・・・・・・当時,警察署長の月給が百五十円くらい。ところが,女の子に三百五十円,だから集まりましたよ。(p206)
 (彼女たちは慰安施設であることを知っていましたか)給料が高くて,メシを食わせて,着物も化粧品も支給するんですから,覚悟はしてましたね。(p206)
 (慰安婦の存在は)相当の防壁になったということは事実でしょうね。あれがなかったらどんな結果になっているか・・・・・・。そりゃ性の欲求なんてものは,はげしいですからな。しかも,あんなすさんだやつに・・・・・・。そんなのがなかったらたいへんだったでしょうよ。(p214)
 今でもその仕事は終わっていない。そして,オリンピックとか,見本市とか,外国から大量の人が来る時には,今でも接待用女性は集められ,供給されているのだ。 (中略)大手の商社では,外国人バイヤーのための手持ちの慰安婦をチャンと契約している。(p217)
 だって,むかしの歌舞伎の女形は,男を知るのが修行のはじまりなんですって。 そう,痔になるようじゃ駄目だった(笑)。(p234)
 ぼくは,ロケーションで(刑務所の)房のなかを見せてもらったことがあるんですがね。男の房よりも,女の房のほうが落書きがワイセツなのが多いですね。(p290)

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