2014年3月11日火曜日

2014.03.11 渡辺和子 『置かれた場所で咲きなさい』

書名 置かれた場所で咲きなさい
著者 渡辺和子
発行所 幻冬舎
発行年月日 2012.04.25
価格(税別) 952円

● 著者はカトリックの修道女。9歳のとき,目の前で父親を殺される経験(二・二六事件)をし,36歳でノートルダム清心女子大学(岡山市)の学長を命ぜられ,50歳でうつ病に見舞われ,さらに膠原病の治療で重度の(と思われる)骨粗鬆症になり,という艱難辛苦を経て,本書の執筆時に85歳。
 「憂きことのなほこの上に積もれかし限りある身の力ためさん」と詠んだ熊沢蕃山を連想させた。

● そうした自身の体験が編んだ言葉たちだから,読む者の頭ではなくて胸を打つ。
 ていねいに日々を生きること,面倒なことを厭わないこと,私が私がという自我を飼い慣らすこと。いちいち反論することが不可能なことばかりだ。いずれも自分はまったくできていないけれども,そんなこと言われたってなぁとは思わせない。

● 次の3つを転載しておくけれども,これはたまたま今の自分が目に入ってきたこと。5年後,10年後に読み返せば,違ったところが響いてくるのだろう。
 不機嫌は立派な環境破壊だということを,忘れないでいましょう。私たちは時に,顔から,口から,態度から,ダイオキシンを出していないでしょうか。これらは大気を汚染し,環境を汚し,人の心をむしばむのです。笑顔で生きるということは,立派なエコなのです。(p62)
 目には見えなくても,そして時には信じがたくても,一人ひとりの中に,その人の成熟に向かって前進する力と傾向性があることを信じることは,教育の根本といえるでしょう。(p81)
 一生の終わりに残るものは,我々が集めたものでなく,我々が与えたものだ(p101)

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