2014年2月27日木曜日

2014.02.26 永江 朗 『平らな時代 おたくな日本のスーパーフラット』

書名 平らな時代 おたくな日本のスーパーフラット
著者 永江 朗
発行所 原書房
発行年月日 2003.10.04
価格(税別) 1,900円

● 本書は次の10人に永江さんが行ったインタビューをまとめたもの。
 ホンマタカシ:写真
 アトリエ・ワン(塚本由晴 貝島桃代):建築
 堀込高樹(キリンジ):音楽
 会田 誠:美術
 佐倉 統:進化論
 柏木 博:デザイン
 角田光代:文学
 古屋兎丸:漫画
 中野裕之:映像
 YAB-YUM(パトリック・ライアン 吉田真実):ファッション

● このインタビューの動機は「あとがき」に書かれている。「おたく世代以降は世界の認識のしかたが違う」「おたく世代以降に世界はどのように見えているのか,そしてそこから何をどう表現しようとしているのか,尋ねてまわるような本はできないだろうか」ということ。
 したがって,比較的若い人たちが登場することになる。

● 社会がどんどん豊かになることとは,機械の普及と同義だろう。人間がやっていたことを機械がやってくれるようになる。したがって,人があまる。労働しなくても喰えるようになる。
 そうなると,ファッションだとか写真だとかデザインだとか,そもそも人生の根幹には関わらない業種が登場し,どんどん社会を浸潤していく。社会に遊びの部分が増えてくる。
 もちろん,いいことに違いない。労働だけで生きていくなんて悲しすぎるっていうか,ぼくは非力なので,戦前に生まれていたら,今よりもっと肩身を狭くして生きなければならなかっただろう。

● 転載を3つほど。
 博物館や美術館は展示になんとか物語性を持たせようとする。彼らは自分を社会教育機関の一つだと位置づけているから,どうしても啓蒙的になりがちだ。大衆を啓蒙するには物語的であることがいちばんだと思っている。私が博物館や美術館のキュレーターなら,作家や作品名のあいうえお順かABC順に展示するのに。(p177)
 実地に体験できることや調査できることは限られています。体験を全体の中で位置づけてマッピングをするためには,文献をガーッと読まなければいけないと思います。(佐倉 p188)
 実際にアフリカに行ってみると,やっぱり貧しいとだめなんですよ。貧しいと素朴ではいられない。ぎすぎすするし,治安も悪いし。(佐倉 p209)
● このインタビューのテープ起こしと原稿作成に使ったのは,ThinkPad1124とThinkPad800だそうだ。現在の著者はMacユーザーだったと思うけど。
 ぼくもThinkPadユーザー。lenovoになってからも,ThinkPadのテイストはそれなりに維持されていると思えるんだけど,昔の無骨な弁当箱のようなThinkPadに対する憧れは今も持っている。その当時は,ThinkPadって高くて買えなかったので。

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