2014年2月19日水曜日

2014.02.19 『世界の夢の図書館』

書名 世界の夢の図書館
発行所 エクスナレッジ
発行年月日 2014.01.15
価格(税別) 3,800円

● 図書館,少なくとも市町村立の公立図書館は,図書館というより無料の貸本屋,無料のCD・DVDレンタルショップになっているのが実態だろう。おそらくだけど,司書は要らない状態ではないかと思う。接客が巧ければいい。
 したがって,図書館を利用する人たちというのも,自腹で本やCDを買うのを厭う人たち,知にケチな人たちなのではあるまいか,と僭越ながら思っている。当然にして,自分を棚にあげて。

● 図書館としての単一機能しか持たないところはむしろ少ない。コミュニティセンターとして整備して,その中に図書館もあるというのが,最近の主流。
 研修室や調理室を備えている図書館もけっこうあって,そういったところは公民館より公民館的な機能を果たしている。子育て支援センター的機能まで担っている。

● 文句を言う理由は何もない。ただし,そうした図書館は本を借りるのにはよくても,読むには不適という印象をぼくは持っている。
 幼児が泣いたり大きな声をだす。中には書棚を使ってカクレンボしてるのかと思うこともある。
 あと,受験生。下手すると彼らが席を独占している。学習室があるとどうしてもそうなる。集中して勉強している生徒はあまりいない。

● まぁ,しかし,図書館にはお世話になっている。とてもありがたいと思っている。図書館はいいものだと思いたい。っていうか,すでにお世話になってるんだから,ぼくにとっては田舎の図書館もいいものなんですけどね。
 図書館を使うようになったのは,ここ10年くらいのこと。それまでは自分図書館の造設(?)にいそしんでたんだけど,だいぶムダなことをしたなぁと思いますね。図書館も使った方がいいでしょうね。

● が,ぼくが知っているのはせいぜい県立図書館までであって,日本国内にはぼくの想像を超えるユニークな図書館がかなりの数,あるに違いない。
 これが世界となると,どうか。

● 図書館の起源を辿ると修道院に行くのだろうか(本書にも修道院図書館がいくつも紹介されている)。活版印刷が普及する前,本はすべて稀覯本だった。庶民の多くは文盲で,本は聖職者と王侯貴族の独占物だった(のだと思う)。
 それを建物も体現している。荘重であり,重厚であり,威圧感がある。こちらはただひれ伏すしかない,と思わせるような。
 たとえば,コインブラ大学ジョアニナ図書館(ポルトガル)やアドモント修道院図書館(オーストリア)。バロック様式の建築物。内部にはフラスコ画。世界遺産に指定されていたりもする。もちろん,観光スポットになっている。

● 以前なら,ジョアニナ図書館で本を読むためだけにポルトガルに留学したいなんて考えたかもしれない。だけど,さすがに今はね,すごいねぇで終わっちゃう感じだね。
 対して,バーミンガム公共図書館のような,近代的というか新しい図書館もいくつか紹介されている。図書館としても素晴らしいんだけど,コミュニティセンター的な機能も受けもつようになっているのは,洋の東西を問わないらしい。憩いの場ですね。
 「シュトゥットガルトには,移動図書館を含め20以上の市立図書館がある」(p105)らしい。人口は約60万人。単純計算で3万人に1つ。そんなに多くもないのか。

● 電子書籍化も着々と進んでいるようだ。いずれは,こうした図書館の稀覯本がネットで誰でも見られるようになるのだろう。すごいものだ。
 実際に見るのは研究者のような限られた人になるんだろうけど,誰でも見ようと思えば見れるってのは,すごいことですよねぇ。誰もが世界中の図書館を自分で抱えてるのと同じだもん。

● 本書は観光ガイドでもある。ヨーロッパやアメリカに行ったときに,ここで紹介されている図書館を覗いてくるのも悪くないなぁと思わせる。
 ぼくは行かないと思うけど,たぶん。図書館にじゃなくて,ヨーロッパやアメリカに。

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