2013年10月31日木曜日

2013.10.31 中谷彰宏 『中学時代がハッピーになる30のこと』

書名 中学時代がハッピーになる30のこと
著者 中谷彰宏
発行所 PHP
発行年月日 2012.10.02
価格(税別) 1,000円

● ごく普通の人生論っていうか,大人にもそのまま言えること。中学時代だからといって,それ特有のノウハウがあるわけじゃない。

● 集中できないときは掃除をするのがいいとか,仕事を決めるときは仕事そのものを見るんじゃなくて,素敵と思える大人がやっている仕事を選べとか,そういうことが説かれている。

2013.10.31 清水克衛 『中高時代に読む本50』

書名 中高時代に読む本50
著者 清水克衛
発行所 PHP
発行年月日 2011.05.06
価格(税別) 1,100円

● 高校時代に戻されるのは絶対イヤだけれども,中学時代ならいいかも,と思う。可能ならば,今の世間知を持ったまま戻してもらえればなと思いますね。
 人生二度なしでいいんだけれども,もう一度やり直せるなら,だいぶ違った人生にできるかも。できないかもしれないけど。

● 本書は中高生に勧めたい本を50冊あげたもの。昔の教養主義的な本というか,ドストエフスキーだのトルストイだの夏目漱石だのは,まったく含まれていない。
 要は,元気をもらえる本,気付け薬になる本があがっている。これはこれでありだと思う。っていうか,ぼくもそうした本を主に読んでいるような気がしている。
 しかし,無理に読まなくてもいいような気もする。

2013年10月30日水曜日

2013.10.29 岡田斗司夫 『フロン 結婚生活・19の絶対法則』

書名 フロン 結婚生活・19の絶対法則
著者 岡田斗司夫
発行所 海拓舎
発行年月日 2001.06.14
価格(税別) 1,500円

● まず,痛快な読みもの。次いで,分析の深さ,バックグラウンドの広さに感服。
 この本を書くにあたって気をつけたことは,机上の空論にならないこと。まず現在の日本の実情をかなり性格に把握するため,実例を多数収集しました。 そこから「いまの日本の家庭はどうなっているのか」を判断し,なぜそうなっているのか,理由を考えました。 この現状と理由を合わせて考えると,「次はこうなるだろう」ということが見えてきます。(p253)
● 男女の不平等。何だろうかなぁ。神さまがそういうふうに男女を作ってしまったってことかねぇ。出産は女にしかできないし,育児もオッパイを持つ女と持たない男が平等にやるなんて,最初からできない相談。
 「自分が女だったら,どう思うだろうか?」 「女に生まれたら,どう考えるだろうか?」 この発想は,私の世界観を激変させました。とにかく,いままで見えていた世界がガラッと変わってしまったのです。 うまく言えないのですが,なるほど「男として生きる」というのは,ある種の特権階級だと感じました。 自分が特権階級であることに関して,大部分の男は無自覚なままで,女はその無自覚さに対して諦めるか寛容になるか考えないようにして生きているんだなぁと,しみじみ思いました。(p37)
 これを著者は「おかまエンジン」と呼ぶ。そうだよなぁ,このエンジンは搭載することを試みるべきだよなぁ。

● 少子化対策ってのは,かなり以前から大金を注いで,行政がいろいろやってきた。が,その効果はまったく見られないまま,数十年が経過している。
 非婚化や晩婚化が理由なのはバカでもわかる。ではなぜ,結婚したがらない女性が増えているのか。その理由を著者は明晰に提示する。

● 「オンリーユー・フォーエバー症候群」という言葉を初めて知った。
 「オンリーユー・フォーエバー症候群」とは『〈非婚〉のすすめ』(森永卓郎著・講談社)で発表された概念です。日本人女性だけが固有に持っている「恋愛に対する信仰心」のことです。 「この世の中にはたったひとり,自分にとって運命の人がいる。その人と生涯添い遂げて暮らすことが,女の本当の幸せである」という考え方が,オンリーユー・フォーエバー症候群の特徴です。 これにはいっさい根拠はないのですが,どういうわけか,日本人女性は全員,この妄想を信じて疑おうとしません。 しかも,オンリーユー・フォーエバー教を信じているのは女性だけで,男性の信者はほとんどいないのが特徴です。 男性は,どんなにモテるヤツでもじつは「僕を好きになってくれる人なら誰でもいい」と考えています。(p91)
 この本が書かれたのは2001年。もう昔といっていいだろう。今の若い女性はどうなっているのか。少なくとも,田舎ではあまり変わっていないような気がしているけど。

● 女性に具体的な知恵を与えていく。
 理想の彼でさえ結婚し共に暮らし始めるとダメな男に変化していきます。「いい男,頼れる男」とは,「ダメ男への変化途上にある男」と考えるぐらいが妥当なのです。(p118)
 「お互いに高め合う恋愛」というのは,やはり男性には理解できない女性のみの発想です。「高め合いたいなら仕事でがんばればいい」と考える男性が大部分でしょう。 仕事という厳しい現実を通して,なにかはっきりした成果を残したい。 こう考えている男性は多いですが,彼らにいわせれば「女性は,まるで仕事みたいにな恋をしたがる」ということになります。(p119)
 ● 家庭の問題は父権が弱くなったこととは何の関係もない,そもそも父権などというものは幻想に過ぎない,と説く。
 引きこもりとか,イジメとか,少年凶悪犯罪といった子どもに関する議論も,とにかく「家庭に問題がある。女だけで子どもを育ててるからだ。やっぱり男が一家の大黒柱として家に帰らないと」という結論になってしまいます。 ところが不思議なことに,「なぜ夫や父親が家族の大黒柱になると,子どもはちゃんと育つのか」を論理的に説明した本は1冊もありません。このことは皆さん,腹の底から知っておいてください。ほんとうに,1冊もないのです。(p136)
 ● ではどうすればいいか。夫をリストラするしかないではないかと言う。
 安らぎというのは,夫であれ妻であれ子どもであれ,個人個人が感じる条件も場所も違うものです。自分のための安らぎは,自分で作るしかありません。誰か他人に自分のための安らぎの場を作ってくれと求めること,それは相手に非人間的な我慢を強いることです。(p181)
 どんなに良い父親も,いわゆる「父親」というイメージの存在である限り,将来的にはリストラされてしまうのだろうし,それがあるべき正しい世の中の流れなのではないでしょうか。(p262)
● 個人的には著者の意見に賛成だ。本当にそうだと思う。夫と妻という配偶関係は残しながらも,育児の足を引っぱることしかできない夫を育児に参加させないというのは,無能な人間を雇わないということと同じで,ものごとの自然というものだ。
 著者のいうことが現実のものになると,男はほんとにひっそりと生きていくしかないようにも思えるけれども,実際にはそうはならないだろう。そうなる男も出るだろうけど,活き活きとしだす男もいるはずだ。
 目下のところは,結婚という制度のもと,女の献身によって男は楽をしている。その献身を外されれば,男の実力差が出るだけだ。実力がある者はあるように,ない者はないように,それぞれやっていくことになるだけだ。それでいいと思う。

2013年10月28日月曜日

2013.10.28 中谷彰宏 『14歳からの人生哲学』

書名 14歳からの人生哲学
著者 中谷彰宏
発行所 PHP
発行年月日 2012.03.05
価格(税別) 1,000円

● 中学生向けの生き方論ということになる。テーマは次の一文。これを1冊に仕立てている。
 「現実」など存在しないのです。あるのは「解釈」だけです。現実に生きているのではなく,「現実」を「解釈」して生きているのです。「解釈」は,別の言い方では「思い込み」です。(p17)

2013.10.27 斎藤一人 『人とお金』

書名 人とお金
著者 斎藤一人
発行所 サンマーク出版
発行年月日 2013.10.30
価格(税別) 1,600円

● CD付き。CDはまだ聴いてないんだけど,たぶんCDが本体で,本が付録だと思う。

● 生き方論としてとても参考になるものだと思う。
 まず,「いい人」が陥りやすい落とし穴。
 「いい人」は,やさしいので,すべての人にやさしくすることがいいことだと思っています。でも,そうではないのです。あなたのエネルギーを奪っていくような人や,あなたをなめてかかるような人にまで,やさしくしてはいけません。(p2)
 この世には,「引き寄せの法則」というものがあります。自分が常に心の中で考えていることを,現実でも引き寄せてしまう。「ビクビクした波動」を出していると,さらにビクビクしなければいけないような現実を,引き寄せるのです。(中略) あなたが“いいこと”を引き寄せたいと思ったら,お腹に力を入れて,堂々としていることです。(中略)気合いをいれて,ドーンとかまえましょう。「波瀾万丈,どんとこい!」そんなふうに思えるようになったら,もう大丈夫。(p94)
 ● お金の扱い方のあれこれ。
 例えば,あなたが誰かの役に立つことをして,「これ,ほんのお礼です」と,お金を差し出されたとします。そういうときに,「いえいえ,そんな,お金なんていりません」と断ってしまうと,なぜか他のお金も入ってこなくなります。それは「小さな川」の流れを,とめてしまったからです。そういう,不思議な「お金の法則」があるのです。(p39)
 ● 仕事をするときに心得ること。
 成功への階段を歩み始めたばかりの人は,小さな成功を手に入れると,ほっとして,少し休みたくなります。しかし,こういうときが,実は一番,ノッているときなのです。 仕事には,「加速の法則」というものがあります。成功を手に入れたときこそ,次の成功もすぐにやってくる。こうやって,いいことが連続して,どんどん起こるのです。この勢いをとめてしまっては,もったいない。(p68)
 すべての情報には「旬」があります。いま,その人の耳に入ってきたということは,その人にとって「旬」なことなのです。(中略)自分の中で寝かせていると,いつのまにか「旬」が過ぎてしまいます。(p74)
 プロは堂々としているのが,相手に対するサービスなのです。(p80)
 ● その他の人生作法。
 運を最短で上げるコツをお話しします。それは「すでに成功している人がやっていることを,そっくりそのままマネること」です。(中略) ちなみに,この話のポイントは,「そっくりそのままマネる」ということです。多くの人がよくやりがちなまちがいに,「自分流にアレンジして,マネる」というものがあります。これをすると,失敗する原因になります。(p129)

2013年10月24日木曜日

2013.10.24 鈴木謙介 『ウェブ社会のゆくえ 〈多孔化〉した現実のなかで』

書名 ウェブ社会のゆくえ 〈多孔化〉した現実のなかで
著者 鈴木謙介
発行所 NHKブックス
発行年月日 2013.08.30
価格(税別) 1,000円

● SNSの普及などによって,「いまや現実空間はメディアを通じて複数の期待が寄せられる多孔的なものになっており,また同じ空間にいる人どうしがその場所の意味を共有せずに共在するという点で,空間的現実の非特権化が起きている」(p137)。つまり,「私たちの生活が,目の前にいる他者とオンラインでつながっている他者のどちらを優先すべきかを決定することが困難な状況に置かれている」(p143)。
 ではぼくらはどうすればいいのか。これが本書の問題意識であり,テーマであるように思われる。

● しかし,末尾に結論らしきものが述べられているが,それが上の問題にどういう解答を与えるものなのか,ぼくにはわからなかった。

● テーマからは外れるところから,転載をひとつ。
 確かに私たちは,(中略)自分の情報がウェブ上でどのように流通し,利用されるかということについて非常に敏感になっているし,できることならそれをコントロールしたいとも思っているだろう。だが,どのようにコントロールしたいのか。一言で言ってしまえばそれは,「見せたい相手を選んで,見せたい自分だけを見せる」ようにしたいということなのだ。(p130)
 はて,と首をかしげてしまった。そのとおりだと思うんだけど,これってリアルの付き合いにおいてもそうだよねぇ。それができないから,人生は苦ってことになってるわけで。

2013年10月22日火曜日

2013.10.22 末広栄二 『ツイッター部長のおそれいりこだし』

書名 ツイッター部長のおそれいりこだし
著者 末広栄二
発行所 日経BP社
発行年月日 2010.09.06
価格(税別) 1,400円

● ツイッターにはその世界独自の言い回しがあるんでしょう。「2ちゃんねる」でも符牒まじりの言い回しが次々に生まれて,そのいくつかは定着しているしね。
 最初に使った人はいるんだろうけど,それがバッと広まって,あたかも自然発生的に生まれたような感じになる。面白いものだと思う。
 著者はそこに「だじゃれ」を持ちこんで,流行語?を作っていく。その過程が面白かった。

● なんだこの日本語はと目くじらを立てる人は,さすがに死に絶えていると思うんだけど,こういうのは目くじらを立てようが,髪を逆上させようが,生まれてくるものなんですな。

● 著者は(たぶん生まれつきだと思うんだけど)ホスピタリティをたくさん保有している人のようだ。会社に内緒で社名を使ってツイートを発することにしたのも,会社への貢献意欲もさることながら,自分がやってみたかったからのようなんだけど,いくら好きでやってみたかったからとはいえ,ここまで献身できるのは,持って生まれた性格だろう。
 そのノウハウというか,方法論というか,それを他社に出し惜しみすることも考えていない。本書で包み隠さず公開している。

● 本書の後半で,自身の生いたちを紹介している。こういう人って,たぶん若い女性社員にもモテマクリだろうなぁ。
 私がツイッターでコミュニティを作ろうとか,メディアを作りたいとか言い出し,(中略)たりしている根底には,私の人生自体が何でもやってみようという姿勢だったこと,それでも何とかなってきたということがあります。(p146)
 後に温泉旅館で布団敷きのアルバイトをして中古ドラムを購入しましたが,演奏方法がよくわからないので,カセットで曲を何回も何回も聞いて耳コピーするという自己流でした。考えてみれば,ツイッターもそうですが,これまでの人生すべてが自己流です。(p147)
 いわゆる歓楽街を営業して,塩を撒かれたこともありました。おめでたい性格なのか悲壮感はなく,「こういうことって本当にあるんだなぁ」と驚いた半面,なんだかおかしくなってしまいました。(p151)
 結局は新しいモノが好きという部分も非常に大きいように思います。(中略) こうした新しいモノ好きが高じて,ツイッターはもちろん,iPhone,iPad,ユーチューブ,ユーストリーム,フェイスブックなどの新しいサービスにいち早く飛び付いて,コミュニティ作りやメディア化への道に突き進んでいるのかもしれません。(p160)
● こうした背景を持たない人が,会社をPRしようと同じことを始めても,消費者からそっぽを向かれてしまう。
 大半は宣伝が見え見えなのじゃないか。これだとマイナスになる。下手にやるんだったらやらない方がましだ。やらなければ,少なくともゼロをキープしているわけだから。

2013.10.21 番外:Associe 2013年11月号-手帳大全2014

編者 坂巻正伸
発行所 日経BP社
発行年月日 2013.10.10
価格(税別) 657円

● 「Associe」恒例の手帳特集。この類いの特集記事を眺めるのが,いわゆるひとつのエンタテインメントになってしまったなぁ。
 雑誌の性格からして,手帳を使って大量の仕事をどう捌いていくかというのが中心テーマ。スケジュール管理,時間管理,TODO管理,といったあたり。

● 先日,「日経WOMAN」の手帳特集を取りあげて,「使い方のバリエーションはとっくの昔に出尽くしているのかもしれないね。あとは,手を変え品を変えて,雑誌に仕立てるということなんだろうな」などと言ってしまったんだけど,申しわけない,撤回します,これ。
 恐れいった使い方が紹介されている。47ページの山村沙莉さんの使い方。ウィークリーに予定を書き,マンスリーに日記を書く,という。0.3㎜のペンを使って,とんでもなく小さい文字でびっしりと日記を書く。奇想天外の発想。

● ハンパない超多忙氏が二人登場。32ページの三輪麻衣さんと,50ページの吉田穂波さん。女性にこうまで忙しい思いをさせていいのかと考えるのは,本人たちにとって大きなお世話だろうね。
 手帳の使い方も独特だけれども,これは彼女たちの能力と,特に置かれた環境が作りだしたもの。まさか真似しようとする人もいないだろうけど,これを外形的に真似るのは愚かの極み。

●  「人生は一度きり。勉強も仕事も育児も生活もやりたいことは全部同時並行でやる」「途切れ途切れでも中途半端でもOK,とにかく始めさえしたら時間は生まれる,と発想を切り替えたら,あら不思議。やるべきこと,やりたいことが全部できるようになりました」というレベルだからね。
 ぼくがこれを真似したら,文字どおりの鵜の真似をする烏になってしまうだろう。

● ワーキングマザーというのは,それだけで超人だね。家庭運営や育児っていう滅多にはないビッグプロジェクトの責任者を務めながら,仕事までするんだからね。
 「やりたいことは全部同時並行でやる」っていう,とんでもなく強欲(もちろん,いい意味でね)なところも,女性の強みだなぁ。

● 面白かったのは,渡邉英彦さんの手帳(p15)。なるほどこういうふうにも使えるのがシステム手帳のいいところだな,と思わせる。
 これまた,渡邉さんの力量と仕事が編みだしたもので,うっかり真似をすると痛い目に遭うだろうけど。
 しかし,アメリカやイギリスでは,デジタルツールが席巻しつつあり,紙の手帳はあまり使われなくなっているらしい。すごいなとも思うし,馬鹿なやつらだなとも思う。
 っていうか,英語とデジタルの相性は日本語と比べて段違いにいいんだろうか。

● ぼくはこの本に登場する人たちに比べたら,ぜんぜん忙しくない。正確にいうと,出なければならない会議や,行かなければならない訪問先がそんなにない。
 正直,スケジュール管理をするのに手帳なんぞ要らない。卓上カレンダーにでも書いておけば充分だ。ゆえに,本書に登場するような手帳の使い方をする必要がない。それらを真似たのでは壮大なムダが産まれることになりそうだ。
 そういう人って,けっこう多いんじゃないかと思う。っていうか,メジャーはこちらの方だろう(でもないのか)。
 であるからして,この種の情報を切実に欲する,目を皿のようにしてヒントを探す,という状況にはない。

● でも,手帳は使っている。のみならず,手帳とノートの2つを携帯している。手帳はバイブルサイズのシステム手帳「Bindex」(中身は能率手帳)。ノートはA6サイズに「ほぼ日手帳」のカバーを付けて使用。
 今年の2月まではパソコンで日記を書いていた。が,それをやめて,代わりにノートを持つようになった(6月半ばから)。ダイソーの「ペン差しカバー付A6ノート」。これで実用的には何の不満もなかったんだけど,「ほぼ日」が岡本太郎の油絵「建設」をあしらったカバーを出してくれた。これが欲しくてね。一度は手帳を替えることも考えたんだけど,結局,カバーだけを買うことにした。ノートは無印良品のA6(96枚のやつ 300円)。

● 手帳とノートで何をしているのかといえば,日々の記録を残す,流行の言葉でいえばライフログを残す,っていうことになりますかねぇ。
 外形的なことは手帳に書く。会議があった,誰と会った,何を食べた,とかは手帳に書いておく。読んだ本や聴いた音楽のタイトルも記しておく。
 見たテレビ番組も。新聞の番組欄から該当箇所を切り抜いて,縮小コピーして貼っておく。

● お菓子の包み紙とか,飲食店の割り箸の袋なんかも貼っている。マックのチキンナゲットを買うと付いてくるバーベキューソースの蓋紙までも貼ったりしてる。
 映画の半券(映画はめったに見ないけど)も貼るし,コンサートのチケットはパンチで穴をあけて綴じておく。
 気になった新聞記事も綴じている。以前に比べれば,新聞記事を残すことは少なくなってるけどね。
 スケジュール管理的なことでいうと,忘れてはいけない予定はポストイットの付箋に書いて,該当日に貼っておくだけだ。

● ペンはパイロットのハイテックCコレト。黒,緑,赤,青の4色を使用。
 大きく仕事関係は黒,プライベートは緑を使用(その日に食べたものは黒で書いてる)。読んだ本のタイトルは赤。青を使うことはあまりない。リフィルの補充頻度は,黒→赤→緑→青の順。

● バインダーはポール・スミスのもの。リング径は12ミリくらい。薄いので,1年分のリフィルは入らない。過ぎたものははずして保存用のバインダーに移し,現時点から3ヶ月先までのを入れておくようにしている。
 じつのところ,システム手帳をバイブルサイズにしているのは,保存用のバインダーが安く手に入るからといったあたりにあるんですなぁ。Seriaで売っている100円のやつを使ってますよ。

● それ以外のことはすべてノートに書く。家族の出来事,支出メモ,嬉しかったこと,頭にきたこと,何を思ったか,何を考えたか(考えなかったか),などなど,思いついたことはすべて書くようにしている。同じことを何度書いてもかまわない。
 ちなみに,うまく書くコツは,たくさん書くことだと思う。打率を気にしないで,とにかくガシガシ書いていくこと。で,これは,意外に簡単に習慣化できるものだと知った。
 書くに際して,工夫は特にしていない。次のトピックに移るときに,1行か2行あけるようにはしているけれども,あとはひたすら追い書き(ただし,変化の兆しあり)。

● システム手帳にメモ用のリフィルをセットして,これに書こうとしたこともあったんだけど,これはぜんぜんダメだった。
 リングが邪魔だ。システム手帳は閲覧にはいいけれど,入力には向かない。ガシガシ書くには不向き。
 パンチで穴をあけていろんなモノを綴じておけるというメリットが捨てがたいので,これからも使い続けるつもりだけど,メモ帳なりノートを別に持つのは必須かなぁと思っている。

● 筆記具は0.9ミリのシャープペン。芯は2B。これは,「ほぼ日」が開催した「手で書く手帳展」の初日に行われたトークショーで,松浦弥太郎さんが推奨していたもので,素直にそれに従うことにした結果。
 墨芯だと,中紙が擦れあって字も汚れることがある。万年筆を使うことはないと思うけど,ボールペンに戻すことはあるかも。

● ひたすら書くだけで,後で読み返すときにわかりやすくということは考えない。なぜかというと,読み返すことはないからだ。
 お笑い芸人のネタ帳的なメモ(これは読み返すことが前提)もときにはあるけれど,メインは上に書いたような日記的なものだ。そんなものは読み返さないでしょ,普通。
 身も蓋もないんだけど,これが現実。パソコン日記をやめたのも同じ理由。バカバカしくなった。
 ノートはバカバカしくないのかよというと,これが不思議なことにそんなにバカバカしくないんですよ。読み返さないんだけど,頁を繰ることはある。そのときに自分が書いた文字がパラパラと目に入ってくる。それだけでも,けっこう違うのかもしれない。

● 基本は書いたあとの活用ではなくて,書くことじたいにある。
 頭に来たことをノートに吐きだすとスッキリするという類の効用はたしかにある。その場合,キーボードでは吐きだしきれない。手書きの方がきっちり吐きだせるような気がする。
 ただし,憤怒の渦中にいるときは,吐きだす気にもなれないものだ。吐きだすのは多少落ち着いてからってことになりますね。
 書くと安心するという効用もバカにできないようだ。まず読み返さないし,したがって検索なんぞ考える必要もない。だから,もし,書いたことを読み返したくなったときは,探すのにけっこう時間がかかるかもしれない。でも,どこかにあるのはたしかだ。その安心感。

● 手書きの楽しさのようなものがあることを,ノートを携帯するようになって初めて知った。ワープロ専用機以来,キーボード派に転向して,仕事以外でペンを持つことはなくなっていたんだけど(ちょこっと手帳に書くのが唯一の例外),ひょっとするとバカなことを長年続けてしまったかもしれないと思ったりする。
 紙にペンで字を書くってのは,それ自体が楽しいんですよ。これ,なんか新鮮な発見。

● こうして半年近くノートを使ってくると,手帳はマンスリーの薄いのにしちゃって,スケジュール以外の一切をノートに集めてもいいかなと思ったりもする。手帳に任せているスクラップ機能をノートに持ってくるとか。ま,このあたりは,成り行きにしたがってみようと思ってるけど。
 あと,追い書き方式から,1日で見開き2ページを使う方式に替えようと思っている。少なくとも,日が替われば次のページに移ることにした。細かいことだけど。

● 手帳よりノートの方が可愛くなった。物理的に使っている時間がかなり違うから。自分の分身である度合いが手帳よりも強いんですね。ダイソーの百円ノートであっても愛着がわく。
 自己愛の延長だろうね。だから,あんまりあからさまにするのは恥ずかしいことでもある。

2013.10.21 岡田斗司夫 『あなたを天才にするスマートノート』

書名 あなたを天才にするスマートノート
著者 岡田斗司夫
発行所 文藝春秋
発行年月日 2011.02.25
価格(税別) 1,500円

● 買ってからけっこう寝かせておいたんだけど,そのことを後悔させられた。少しでも早く読んでおけばよかったよ,と。
 梅棹忠夫『知的生産の技術』以来,アウトプットを高める技法の紹介は,数え切れないほど提唱されてきた(と思う)けれども,本書はその底流をゆさぶるもの。この分野でひとつの画期をなすんじゃなかろうか。

● 言っていることは単純。「ノートを相手に考え続ける」ことだ。
 著者によれば,能力には発想力と表現力と論理力がある,と。その3つを兼ね備えている人は,じつはあんまりいない,と。
 本書のメインは,ノートの見開き2ページを毎日使おうよ,それで「論理訓練」をしましょうよ,というもの。

● 右ページから書き始める。あることがらについて,まずは下方向に「なぜ?」と掘りさげる。これをしないでいきなり解決策を考えるのはNG。
 上方向に「ということは?」「じゃあ,どうする?」と考える。左方向に,過去の類似の経験を探る。右方向に似たもの探しをしていく。
 そうしてできあがった論理に,最後に「自分の感情をいれる」。

● 左ページには,極端,ムチャ,ギャグを書く。そうすることによって,自分オリジナルができあがる。しかし,書くことがなければ,無理に書かなくていい。白紙のままでもよし。
 これをずっと繰り返していくと,個々バラバラなものがリンクしてくる。
 でも,これ,左右逆じゃダメかね。右を書いてから左を書くと,書いている右手が汚れるんだよなぁ。左利きの人にはいいだろうけど。

● で,次のようなことが諄々と説かれていく。
 ITツールではなくてノートを使った方がいい理由。
 自分の日記やノートをデジタル化してデータベースにすることの無意味さ。
 ノートに書くことによって悩みが軽減(もしくは消滅)するわけ。
 解決法を考える前に,「なぜ?」を充分に考え抜くことの大切さ。
 「面白くなることが人生で幸せになる一番効率のいい方法」で,そのためには自分が組みあげた論理にツッコミを入れてみることが重要だということ。
 人間の脳は工業ではなく農業でとらえるべきで,効率的にアウトプットを最大化しようとすると枯れてしまう,ムダな書きこみという腐葉土が必要だ,ということ。
 『7つの習慣』的な目標管理がダメなわけ。

● 最後の,『7つの習慣』的な目標管理に漂う胡散臭さは,多くの人が感じていると思う。実際にやった人は,やりながらこれってムダなんじゃないと思ったろうし(ぼくはやったことがないんだけど,危うくやりかけたことはある。その種の本をけっこう読んじゃってたからね),やった人は徒労感に包まれたに違いない。
 その理由を明確に言葉にして言われると,それが別に目新しいものではなくても,自分が感じていたモヤモヤはこれだったのかと気づくことになる。

● 学び方についてもタメになることが書いてある。
 師匠からなにかを学ぶ方法は「すべて信じる」です。(中略) モノを学ぶというのは,まず無批判に相手がやってることをすべて写すことから始まります。学ぶのが下手な人というのは,早い段階で批評や自分の意見をいれちゃうんですね。(p219)
 何かを学ぶ時は信者にならなきゃダメです。それぐらいやったら,ちゃんと効果はある。逆に,そんな様子を笑う人は,誰かの信者にもなれないくらいの中途半端な奴に決まってます。(p221)
 よく「批判的に読め」といわれるけれど,最初から批判的に読んでたら,学べるものはひとつもないってことになりそうだ。ひょっとすると,小学生の頃から「批判的に読め」と指導されているのかもしれない。罪つくりな言い方かもねぇ。

2013年10月21日月曜日

2013.10.20 『代官山×オトナTSUTAYA読本』

書名 代官山×オトナTSUTAYA読本
発行所 枻出版社
発行年月日 2012.01.10
価格(税別) 900円

● 代官山蔦谷書店の広報冊子といってしまえば,広報冊子。だから,値段も安い。でも,面白く読めた。後半は代官山のガイドブック的な内容になるけれど。

● いくつか転載。
 カルチャーと出合うということは,本を何冊読んだとかいうことではなく,やはり人との出会いだと思いますね。(原 研哉 p8)
 僕は遊び以外からは学びようがないと思っているんです。本や映画,音楽は享受者からすれば遊びでしょ? 遊びはいいですよ。身につきますから。だから,自分は勉強として机に向かって本を読むようなことはしないと決めているんです。ゴロンと横になりながら,読むようにしていますね。(北川フラム p12)
 後半は,なんでって思うけどね。遊びだって机に向かって読んでいいじゃん。その方が楽だし。
 本とは,ノンフィクションや学術書でさえも娯楽であると思うのです。人を楽しませるということが根底にある。(間室道子=蔦屋スタッフ p32)
 基本的には賛成なんだけど,著者の力及ばず,「楽しませる」に至っていない学術書はたくさんありそうだ。
 フォスターのレコーディングにも立ち会ったことがありますが,(中略)“マイルスに何か言われましたか?”と聞くと,“格好良くやれ”としか言われなかったそうです。何を聞いても,マイルスは“ヒップに,ビューティフルに”としか言わなかったそうです。(及川亮子=蔦屋スタッフ p49)

2013年10月18日金曜日

2013.10.18 関川夏央 『汽車旅放浪記』

書名 汽車旅放浪記
著者 関川夏央
発行所 新潮社
発行年月日 2006.06.25
価格(税別) 1,700円

● 萩原朔太郎,高村光太郎,川端康成,坂口安吾,小林秀雄,上林曉,山本周五郎,中野重治,松本清張,林芙美子,太宰治,宮沢賢治,宮脇俊三,夏目漱石,森田草平,内田百閒。
 本書に登場する作家,文芸評論家たちだ。本書は,鉄道を大道具として使いながら,彼らと彼らの生きた時代を描写する。
 鉄道そのものに対する歴史的,社会学的な考察も随所に出てきて,それも面白いんだけど。

● 著者は高校1年の夏休みに,単独で自転車旅行に出る。夏休みのほぼすべてを費やす,当時としたら立派な冒険旅行だったろう。
 故郷の新潟から敦賀まで日本海側を走り,本州を横断して,神戸へ。それから紀伊半島,東海道をまわった。その理由については,「夏休みだからだ。そしてコドモは誰でも夏休みに武者修行をしたがるものだからだ」(p50)としか書いていないけれども,「私の鉄道好きは,一九五〇年代への回帰衝動である。それは十代以前である。ヒステリーの母親に苦しめられた私は,個室を強く欲した。できれば家を出たかったが,それはかなわぬ希望だった。長い長い編成の貨物列車を見てその車掌車に憧れた。車掌車に乗って昼夜を分かたず走りつづければ,個室を持ちながら旅の暮らしがつづけられるのにと痛切に思った」(p278)とあるのも,たぶん,関係あるのだろうね。

● さらに,無礼かつ根拠のない推測を重ねれば,母親のヒステリーというのは,今の言葉でいえば統合失調症の亜種だったのではないか。
 はっきりそうとは断じかねる程度の症状をまとった,この病の母親に苦しめられている子供は,今でもかなりの数,いるのではあるまいか。

2013年10月16日水曜日

2013.10.16 羽根田 修 『金持ちになる人の財布,貧乏になる人の財布』

書名 金持ちになる人の財布,貧乏になる人の財布
著者 羽根田 修
発行所 中経出版
発行年月日 2012.12.13
価格(税別) 1,300円

● タイトルは販売促進のために,出版社側がつけたものだと思う。内容は片づけ(整理整頓)のすすめ。片づけると貯金も増えますよ,というのも出てくるんだけど。

● 「“滞納者は汚部屋”という事実を逆に考えれば,片づけができる人は,すばらしい環境が手に入り,貯金できるようになるといえます」(p48)ってさ,家賃を滞納するような人って,モノに埋もれて暮らしている例が多いのかもしれないけど,モノに埋もれてなければ家賃を滞納しないという,逆は成立しないよねぇ。
 そのあたりは著者もわかってて,筆を進めているんですけどね。

● 整理整頓してモノを捨てれば,気に入ったモノたちに囲まれて暮らすことになるという。それはそうだ。
 けれども,その前提として,気に入るか入らないかをモノを買うときのモノサシにしていなければならない。それでも,間違って買ってしまうことがあるし,モノサシ自体が経年変化するから,見直して要らないモノは捨てることになるわけだ。

● ところが,ぼく,気に入ったから買うってことをしてないかも。機能だけで購入しちゃってるような気がする。最初から,使えればいいんだよってだけで買ってるような。
 育ちが貧乏だったからかなぁ。機能にしか目がいかない。あとは価格。特に着るモノはそうだ。
 ただし,その機能の選別が甘い。ということは,ぼくの周りにあるモノたちはほとんどすべてがガラクタだ。気に入ったモノたちに囲まれて暮らすということの,快感とか気持ちよさってものを,ひょっとしたらわかっていないかもしれない。

2013年10月15日火曜日

2013.10.15 番外:日経WOMAN 2013年11月号-本当に使える!手帳&文具

編者 佐藤珠希
発行所 日経BP社
発行年月日 2013.10.07
価格(税別) 524円

● この時期の手帳特集の雑誌は,何だかんだ言いながら,買ってしまいがち。女性誌であっても買う。
 でも,ま,さほどにびっくりするような使い方は出てこない。使い方のバリエーションはとっくの昔に出尽くしているのかもしれないね。あとは,手を変え品を変えて,雑誌に仕立てるということなんだろうな。

● 女性誌だからっていうわけでもないのかもしれないけど,手帳で夢を叶える的な記事もある。でさ,言っちゃ何なんだけど,ここで紹介されている夢って,夢なのかな。しごく現実的な願望のような気がするんですけど。
 でも,ま,何が夢かは人による。傍からガタガタ言うことじゃないんだけどね。

● ここにも糸井重里さんが登場。この人抜きの手帳特集はないような感じになってますな。「ほぼ日手帳」の存在感。
 モンブランのシャープペン(2B)を最近使い始めたそうだ。
 「本や映画は,感想ではなく,刺激を受けて自分の頭に別の何かが浮かんだときだけ,それを書き留めています」とのこと。達人の技。普通は感想を書いてしまう。その方がたくさん書けるしね。
 しかし,ま,感想を書くところから始めればいいのだとも思う。だんだん上手になっていくんだろうから。ぜんぜん上手にならなければ,書くことじたいを止めることになるんだろうけど,それはそれで良しとしないとね。

2013.10.14 宇田川一美 『イラストとクラフトで手づくりライフログノート』

書名 イラストとクラフトで手づくりライフログノート
著者 宇田川一美
発行所 技術評論社
発行年月日 2011.04.10
価格(税別) 1,380円

● 副題は「日々のあれこれを記録する“わたしだけ”の採集帖」。こうした遊びは女性ならでは。男は文章主体の堅苦しいノートになりがちでしょうね。それはそれでいいんだと思うけど。

● イラストも絵心皆無なぼくのような者にはなかなかハードルが高い。ひょっとしたら心理的なものにすぎないのかもしれないんだけど,その心理的な部分が大きいわけでね。
 ちょっとした小物入れをノートに作ってみたり,愉快な発想が披露されている。のだけど,やっぱり自分はやらないだろうなっていう。

● こういうのって,ノートを書くと(いうか作る)その時間がエンタテインメント。かなり高度な楽しみ方で,そういうことができる人って,すごいなと思いますね。
 編み物とか料理とかに通じるものでしょ。そして,繰り返しになるけれども,この高度な楽しみは女性に親しいものでしょうねぇ。

2013.10.13 斎藤一人 『自分さがしの旅』

書名 自分さがしの旅
著者 斎藤一人
発行所 KKロングセラーズ
発行年月日 2012.11.01
価格(税別) 1,500円

● 本書も生き方指南書として,読んでおいて損はないものだと思う。読み進めていく途中で,たしかにそうだよなと何度もページをとめて頷くことになった。
 頷くことはできても,なかなか身にはつかないだろう。何度か読み返せればいい。それでも,身にはつかないかもしれないけれど。

● 万能の燃料は意志,ということ。その意志を活かすためには,明るくいること。

● 自分に必要は才能は必ず持っている。才能がないのは,それが自分にとって要らないものだから。

● みんな未熟。親も教師も上司も同僚も友人も。完全な人だと思うから,不満が出る。

● 世間の基準をモノサシにして自分を測るな。自分は自分。唯一無二の自分の活かしようは必ずある。

● 自分の欠点ばかり見るな。それを欠点と思うのは,すでに判断を世間に委ねていることになる。

● いいことは継続しないと身につかない。悪いことは一瞬で成就する。

● 覚悟を決めろ,中途半端はダメだよ,ということ。
 ものごとって,不思議なんだけどね。問題なんかっていうのは,こっちの覚悟がまさったとき,消えちゃうんだよ。(中略) だからね,人間ってね,中途半端な気持ちで,ものをやるのはよくないね。とくに人を導くときってね,中途半端じゃ無理だよな。相当,ロングランで戦う気にならなきゃ,ダメだよね。 逆にいえば,こっちがロングランで戦う気になりゃ,ハラが座るよね。こっちのハラが座ると,なぜか相手は段々,段々,変わってくるな。(p122)
 ● 自分がされてイヤだったことは,人にはしない。これができれば,それだけで百点。

2013年10月13日日曜日

2013.10.11 田邉 裕 『もういちど読む山川地理』

書名 もういちど読む山川地理
著者 田邉 裕
発行所 山川出版社
発行年月日 2012.05.01
価格(税別) 1,500円

● 山川出版社の高校の教科書シリーズだけれども,本書は教科書のリライトではなく,書き下ろしたものであるらしい。
 第1部は世界地誌で,第2部は一般地理学(系統地理学)の概説。日本地誌に関する記述はない。ここが実際の教科書とは異なるところ。

● はるかな昔の高校時代,地理にはまったく興味が持てなかった。授業もまるで無味乾燥。どこそこは何々の産地とか,そんなことばっかりだったような記憶がある。言っちゃなんだけど,担当の教師の教え方もかなり下手だったと思う。
 ま,それ以上にこちらの受け入れ体制に問題があったんだろうけどね。試験のたびに赤点だった。
 けれども,老いて読んでみるとなかなかに面白い。なるほど,地理学とはこういう学問だったのかってのが,ちょっとはわかったような気がする。ちょっとはね。

● 266ページに「富豪の家のサービス業」と題するコラムが載っている。著者がインドの富豪に会ったときの話。
 ムンバイの富豪を訪ねた。日本との貿易に従事し,塀に囲まれたマンションに住んでいる。塀の外には,塀に立てかけた電気や水道もない掘建て小屋があって,それが彼の家で働く家事使用人の家である。(中略) マンションは,大きくて一つの階に1戸しかない。通された客間は竹の間で,ほかに石の間・木の間があった。(中略) 客間には,多くの日本製電気製品が並び,日本はインドのような貧しい国にもっと援助すべきだと話していた。

2013.10.11 斎藤一人 『人生が楽しくなる因果の法則』

書名 人生が楽しくなる因果の法則
著者 斎藤一人
発行所 PHP
発行年月日 2012.12.04
価格(税別) 1,500円

● 自分に起きることは,前世で自分がやったこと。不美人なのは,前世で自分が美人だったときに不美人を嗤ったからだ,というような。
 それが因果であって,この世でその因果を消す修行をしてるんだよ,と。

● 講演をそのまま書籍化したもの。その講演がそっくりCDに入って,付録として付いてくる。CDが本体で,書籍が付録という感じだね。

● 二つほど転載。
 あのねぇ。石油が枯渇すりゃ,代替エネルギー考えたり,太陽エネルギー考えたり。人って知恵,出すんだよ。いろいろやるんだよな。「このまま行くと」って,このまま行かないんだよ。 でね,恐怖をあおって,何かやろう,ってヤツはゼッタイにね,悪魔の手先だよ。 あのね,神は「安心しな」なの。(p113)
 人間ってのは,思ったことを引き寄せられるんだよ。だから今,「娘が心配で」とかって(中略)変な波動,出してると,その通りになっちゃうから,止めな。(p118)

2013.10.11 斎藤一人 『知らないと損する不思議な話』

書名 知らないと損する不思議な話
著者 斎藤一人
発行所 PHP
発行年月日 2012.10.04
価格(税別) 1,500円

● この本の“言霊”は「私は愛と光と忍耐です」。

● その心は? 次のとおり。
 人は,人によって,しあわせになるんだ。だって,お金でも何でも、お金だけ歩いていることはゼッタイないんだよ。お金持ちになりたかったら,そば屋でも何でも,客が来てくれるか,出前とってくれるか。要は,人が介在するんだよ。 それで,これからの魂の時代で,仕事でも何でも,人に愛されない限り,成功はないんだよ。(p51)
 神とは,愛と光,なんだよ。愛と光,というのは,簡単に言うと。「愛」とは,やさしさなんだよ。それで,「光」とは,明るさなの。心がやさしくて明るいんだよ。(中略) その「愛と光」の反対側・対極にあるのが,「闇と恐れ」なんだ。この世界は,何をやっても最後には不幸になる,悪魔の領域なんだよ。(p138)
 神の領域,愛と光というものに,いつも心を,忍耐強く置くんだよ。忍耐とは,苦しいこと,悲しいことに耐えろ---と言ってるんじゃないんだよ。(p141)

2013年10月12日土曜日

2013.10.10 斎藤一人 『人生に成功したい人が読む本』

書名 人生に成功したい人が読む本
著者 斎藤一人
発行所 PHP
発行年月日 2013.03.27
価格(税別) 1,500円

● 生きていくうえで大事なことが満載されている。便宜上,次の8つに分けて転載。8つは相互に絡んでて,分けてはいけないものかもしれないんだけど。

● まずは,この地球は「行動の星」だということ。動かなくちゃ始まらないよ,と。

● 二番目。ナメられちゃいけない,ってこと。
 人間ってね,なにをするのにも,オドオドしてちゃダメなんだよ。(中略) いや,心はオドオドびくびくしててもいいの。「なんともないよ,平気だよ」っていうフリだけでいい。他の人があなたを見たときに,あなたが堂々としているように見えればいいの。どうせ,他人の心のなかを見透かすことはできないんだから。(p72)
● 三番目。人を変えることはできない,自分が変われば人も変わる,ということ。
 人は変えられないの。変えられるのは,自分だけ。自分の持ちゴマは自分だけなんだよ,わかるかい? あなたが成長するために,神さまが問題をくれるの。で,ゼッタイ,ダメなのが「相手が変わってくれないかな」と思うことなの。これはゼッタイ,ダメなの。これ,もう,ルール違反なの。(p134)
● 四番目。仕事は難しくない。
 仕事はね,みんなが思うほど難しくない。世の中は意外と甘いの。 本当だよ,世間をよく見てごらん。 たいていの人は,とくべつ,本を読んで勉強するとか,そんなに努力していないよ。学生時代,散々勉強してた人間だって,社会に出るとなぜかピタッと勉強を止めちゃうんだよ。そういう人でも,社長をやってたり,管理職だったりする。いや,全員が勉強しないんじゃないんだよ。でもね,ほとんどの人がやらないから,社会に出てからも勉強してるとゴボウ抜きなんだよ。(p13)
● 五番目。身なり(外見)が大事だってこと。
 いつも身なりでも,なんでも,ちゃんとしてね。高そうに見える時計でもして,「仕事は,山ほどくるんです」みたいな顔をしてるの。 じゃなかったら,ハダカで戦に出かけるのと同じ,やられるゾ。(p75)
● 六番目。好きなように生きること。
 好きなものとか,やりたいことは減らす必要ないよ。逆に,段々,増やしていくの。 だって,「自分の好きなこと,やっちゃいけないんだ」とか,「ガマンしなきゃ」と思っただけでもね,人って,元気なくしちゃうんだよ。(中略) 好きなものに囲まれて,やりたいことをやっていたら,人って,しあわせなの。人間なんて,そんなもの。しあわせって,その程度のことだよ。(p16)
● 七番目。私にはできない,しかし私の脳にはできる。
 自分には,どうしたって,答えを出せないような気がするんです---あなたが出せなくたっていい。脳にまかせておけば勝手にやってくれるから,いいんです。 知ってる人もいると思うけど,「牽引の法則」というのがあるんだよ。 人間の脳には,コンピュータを凌駕する,ものスゴい力がある。自分が思っていることを引き寄せる力を持ってる。いいことでも,よくないことでも,思ってることはなんでも実現しちゃうんだよ。だから,「自分にはできないけど,脳にはできる!」。しやって,自分の脳にいい聞かせるの。そしたら,本当に脳にはできる。(p12)

2013.10.09 斎藤一人 『変な人の書いた世の中のしくみ』

書名 変な人の書いた世の中のしくみ
著者 斎藤一人
発行所 サンマーク出版
発行年月日 2012.10.20
価格(税別) 1,600円

● しあわせのしくみ,心のしくみ,人間関係のしくみ,経済のしくみ,仕事のしくみ,この世のしくみ,の6章立てになっている。が,章ごとに画然と分かれているわけではなくて,全体としてひとつの話をしているという感じ。どうやったら幸せになれるか,という。

● まず「しあわせのしくみ」から。自分に起こることはすべて必然なんだから,何が起きても感謝に振り替えろ,ってこと。
しあわせになりたいのなら,今すぐしあわせになるのです。これをしたらしあわせとか,あれが持てればしあわせとかじゃなくて,今すぐしあわせになるの。今の現状を何も変えず,それでしあわせになって,しあわせに向かっていくと,さらにしあわせが手に入るようになっているんです。 これが,不幸のままでしあわせを求めたら,不幸が雪だるま式に増えちゃうの。(p28)
 しあわせな人が行動するからしあわせが大きくなるんです。(中略)不幸な人間がしあわせになろうと動いちゃダメなの。しあわせになりたいっていうこと自体が不幸なんです。(p30)
● 「心のしくみ」から。外見を整えろ,相手を変えようとするな,自分が変われば相手も変わる,というような話。
 自分に対して不利な言葉を使うと脳は停止してしまうの。「俺は中学しか出てないから」って言うと,脳は考える必要がないと思うんだよ。(中略) ところが,「早く世の中に出たから,いっちょう何かやってやろう!」と思うと,じゃあ,何をやろうかって脳は働きだすからね。 人間は自分が自分に不利になる言葉を言っているときっていうのは,怠けたくなるようにできているからね。(p43)
● 「人間関係のしくみ」から。この世は修行だよ,覚悟しなよ,と。
 多くの人の修行が大変なのは,自分を変えるのが怖いからなんだよね。だから大変なの。 ともかく,自分を変えていくしかないからね。世間は変えられないの。親も変わらないの。それで,人生の問題はどれが正しいかって,一問,一問違うから。たいがいは,いちばん自分がやりたくないことなんだよ。 問題が起きたとき,その中でいちばんやりたくないことが解決策なの。(p97)
 上に行けば上の問題が出てくるの。でも,問題は上に行けば行くほど簡単になるの。(中略) そのことを知っていないで,上に行けば行くほど難しくなると思っていると,人は挑戦しなくなってしまうの。(p100)
 男は“浮気っけ”をなくしたらダメなんです。男が女の言いなりになると,女は一時は満足するけど,必ず「退屈だし,つまらない男だ!」って思いだすからね。 それで,女は“しゃれっけ”を失ったらダメなの。だから,結婚して奥さんがきれいでいることをさぼると,男は必ず浮気をしたがるんです。(p103)
● 「経済のしくみ」から。得をさせれば得するよ,っていうこと。
 今の時代で勝てる人というのは,人に得をさせることができる人なんです。 会社に行けば会社を得させる。本を読んでいいことが書いてあれば,そのことを友達に教えてあげる。相手を得させることっていくらでもあるんです。(p124)
 この世の中に起きたことは,なんでも自分にとって得になるように考えるの。自分にとって損なことって絶対,考えちゃダメなの。自分にとって損なことを考えて得することってないの。 だから,大切なことはあなたの考え方は世間から見て正しいか,正しくないかではなく,あなたにとってお得かどうかが大切なんだよ。(p134)
 ● 「仕事のしくみ」から。仕事って言われているほど難しいものじゃないんだよ,楽しみながらやりなよ,と。
 なんでも自分の都合のいいように考えるんです。やりたいことが二つあったら,「二兎を追う者は一兎をも得ず」じゃなくて,「一網打尽」でいくの。(p145)
 いいかい? しあわせになろうとしちゃダメなんだよ。今,しあわせだと思うの。それでしあわせな人間として出かけていくの。満足っていうのは今,満足なの。しあわせっていうのは,外に探し求めるもんじゃないの。なるものなんです。(p147)
 この世で成功するためには,明るくて人の役に立つことをすればいい。暗いとなぜかうまくいかないの。(p157)
 私たちはこの世で修行をするために生まれてきたんだけど,それを,まるで遊ぶがごとくやる“遊行”と思うか,つらく苦しい“苦行”と思うかはあなた次第なの。(中略) それでも結局はね,楽しみながらやったほうがうまくいくんです。(p158)
● 「この世のしくみ」から。
 気をつけないといけないのは,威張ることと,人をせせら笑うことなんです。「直接何もしてないのに」って思うかもしれないけど,この二つはすごく悪い因果を残すんだよ。 それともう一つ気をつけなければならないのが“心配性”なの。(p192)

2013年10月9日水曜日

2013.10.06 斎藤一人・舛岡はなゑ 『これまでしたことのない話』

書名 これまでしたことのない話
著者 斎藤一人
    舛岡はなゑ
発行所 サンマーク出版
発行年月日 2013.03.25
価格(税別) 1,700円

● 人間,生きてれば,ウツに落ちそうになることが何度かある。そういうときに,助けてくれる本があるといい。状況は変わらずとも,駆け込み寺のような存在があってくれると助かる。
 で,ぼくにとっての駆け込み寺のひとつが,斎藤一人さんの本。

● 魂不滅,生まれ変わり,守護霊,等々の言葉が出てくる。違和感を持つ人も敬遠する人もいるに違いないけれども,ぼくにとっては危急のときのフィルターだ。

● 斎藤さんの特徴は,第一に言霊への信頼,第二に明るいことが最優先,第三に透徹した平等主義,第四に仕事重視。

● 以下,著作権侵害を怖れながら,相当量を転載。
 まずは生き方の基本。自分には内なる神がいる。
 人間にはね,顕在意識の下に潜在意識というのがあるんだよ。で,その下に「超意識」というのがある。この超意識が「真我」というヤツなの。ここに願いが到達しちゃうと,叶うようになってんだよ。(p46)
 無能唱元さんのいう「阿頼耶識」も一世を風靡した。同じものを指しているのだと思う。

● 考え方を変えるとはどういうことかを,具体例をあげて説明する。
 何をするんでも波動が,ムードが重要だな。だから,ヘンな話,病人は病人らしくしちゃうから長引くの。ホントだよ。アレって波動,ムードの問題。あの病人らしいムードが,病が長引く原因のひとつだから,ムードをなんとかすりゃいいんだよ。ムードなんて,どうにでもなるんだから。(p58)
 この病気をもらって,私はどうやったら魂を成長させられるんだろうか,何の因果でこんな病気になったんだろう---そんなことを考えてると,どんどん暗くなっちゃうんだよな。止しな,これじゃドツボだよ。考え方を変える,って,そうじゃないの。(p59)
 こういうところは,他にはないもの。斎藤さんの独演場だろう。言われてみれば,なるほど大事なことに違いないと思う。真面目な人ほど,その方向で考えがちだろうけど,それはダメなんだよ,と。

● 何があっても仕事はやらなくちゃいけない。これも斎藤さんは口を酸っぱくして説くところ。斎藤ファンって世の中に相当数いると思うんだけど,どうもこの部分をはずしちゃってる人が多くないか。
 って,ぼくも人のことは言えないんだけど。
 自分の仕事から逃げたくて精神論やったら,それってただの逃げ道だよ。(p77)
 考えてみな。観音参り行って商売がウマくいくんなら,お坊さんや神主さんが商売やってるよ,って。仕事と観音参りと,関係あるワケないよ,って。(p79)
 いい年して,「まわりにロクなもんがいない」と言ってる,ということは,あんたがロクなもんじゃないんだよ。(p67)
● 願いことを叶える方法を説く。言霊を重視すること,かくのごとし。
 願えば叶うんじゃない。行動が必要だってことを,やはり繰り返し説いている。
 ホントに人生はな,何を思うか,何を言うかで,ぜんぜん変わってきちゃうんだよ。本当に言霊の力ってスゴいの。(中略) 人間の脳や人の思いは,言葉に影響されるんだよ。だから「言霊が大事だって,オレは言うの。人生,何を言うかなんだよ。言ってると,心が伴ってきちゃう。(p103)
● 成功アタマの話。
 これだけは覚えといてね。新小岩の駅まで歩くのが,自分の最短距離だと思って,歩きだすとするじゃない。これが正しい行動のときは,楽しいんだよ。だから,成功の道は,苦しくないんだよ,楽しいんだよ。(p140)
 ウマくいかない人の特徴ってのはね。苦しみの先に,しあわせがあるとカン違いしてるんだよ。苦しくとも,一生懸命,努力すればなんとかなると思ってるんだよ。なんともならないよ。だって,ウマくいくときの努力は,楽しいものだから。(p141)
 ● 児童虐待という言葉がすっかり定着した感がある。虐待された子供がまともに育つのは,かなり難しいことのように思える。けれども・・・・・・。
 「どんな親だろうが,知ったこっちゃない」って。ホントに親とあなたのこれからの人生って,神的視座から見たら関係ない。自分が勝手にしあわせになるんだよ。 わかるかい? 「親がこうでこうで,とんでもない親なんです」と言ってても,とりあえずオレたち,そのとんでもない親に産んでもらわないと,この世に出てこれないんだよね。(p164)

2013年10月6日日曜日

2013.10.05 関川夏央 『寝台急行「昭和」行』

書名 寝台急行「昭和」行
著者 関川夏央
発行所 NHK出版
発行年月日 2009.07.30
価格(税別) 1,400円

● 宮脇俊三さん亡き後,鉄道紀行のバトンを受け継ぐ人は,目下のところはいないものと思っていた。迂闊も迂闊,大迂闊だった。関川さんがいたのでした。

● 彼の作品は,ソウルオリンピックの前,日本が韓国ブームに沸き返っていた頃(四半世紀も前のことになった),『ソウルの練習問題』を読んだのが最初。次いで『海峡を越えたホームラン』を読み,ほかにもエッセイ集をいくつか読んだ。
 それから,ずっと遠ざかってしまって,現在に至る。

● 4つのパートに分けて収録している。最初のパートに収められている文章に登場する,編集者のOさん,魅力的な女性だ。初出は「現代」だから,講談社の社員だね。才気煥発で,作家を大いに刺激する。関川さんも華やいでいるようだ。
 なるほど,編集者が作家に書かせるってこういうことか,っていう一例。

● 宮脇さんを題材にした文章が2本。ほかにも,宮脇作品の引用がいくつかある。この分野で文章を書く以上,避けては通れない。
 っていうか,下手すると,どうしたって二番煎じになってしまいかねない。影響を受けないわけにはいかないけれども,そこから脱する必要がある。

● 三陸鉄道で田老に行く。防潮堤の上から街を眺める。防潮堤について,次のように書く。
 街の真ん中を走る防潮堤は,一九五八年(昭和三十三)に第一期工事が完成した。それは,一九六〇年五月二十四日,太平洋を横断して到達したチリ地震津波の被害の軽減に大いに貢献した。防潮堤がなければ犠牲者は百三十九人ではとても済まなかっただろう。(p172)
 東日本大震災ではこの防潮堤がかえって油断を生んだとか,役立たずの構造物,税金の無駄遣いだとか,とかく批判や避難の対象になったわけだが,こういう指摘もあったことは知っておいて損はない。

2013年10月4日金曜日

2013.10.04 番外:pen 2013年10月15日号-癒しのホテル

編者 小林圭太
発行所 阪急コミュニケーションズ
発売年月日 2013.10.01
価格(税別) 571円

● 雑誌「pen」の今回の特集は,「癒しのホテル 都会で体感するホスピタリティ」。
 取りあげられているのは,東京ステーションホテル,ザ・ペニンシュラ東京,パークハイアット東京,帝国ホテルなど,日本屈指のラグジュアリー。

● ホテルマン(ウーマン)のキリッとした隙のない様子は,ぼくらの憧れ。でもこれ,仕事の大変さの象徴でもあるだろう。
 ぼくは自分を顧みて,人の自然は自堕落だと思っている。放っておくと自堕落になる。ホテルマンのたたずまいはその対極。それを継続するのはけっこうなストレスのはずだ。

● 昔,こうしたラグジュアリーホテルに宿泊することに憧れたことがあった。実際に泊まってもみた。のだが,そうしたお金を使った受動型の遊びは,飽きるのも早い。
 今回の特集の素晴らしい写真を見ても,正直,あまりそそられなくなっている。

● お金を使ってする遊びは必ず飽きる。近い過去にシティホテルブームってのがあった。ちょっとしたミニバブルの趣もあったかもね。
 独身女性が中心だったのだと思うんだけど,がんばった自分へのご褒美と称して,週末に都内の一流ホテルに宿泊する。
 こういうものは集中してやってしまうと短期間で飽きる。飽きると,ホテルをさらにグレードアップしていくことになるんだろうけど,しかし,それにも飽きてくる。
 ディズニーランドもしかり。集中して行ってしまうと飽きる。

● 飽きないで続くのは,タダでできる遊びだ。文字どおりの無料じゃなくても,少額の出費ですむ遊び。
 お金を使ってする遊びもダラダラやれば飽きない。あるいは,ちょびっとずつやってる分にはなかなか飽きがこない。
 だけど,タダでできる遊びは,ガンガンやっても飽きない。

● ただし,遊びの方が人を選ぶかもしれない。選ばれない人はどうあがいても選んでもらえない。男女関係と同じ。
 だから,老いてから始めるのでは遅いのだ。
 タダで,しかも一人でできる遊びを一つか二つ,自分のものにしておくことは,老後への重要な備えになるはずだと思っている。

● 特に,男性の場合は,仕事を離れた人間関係をほとんど持っていないでしょう。仕事上の人間関係は,仕事を離れたとたんに消えさります。例外はありません。
 かといって,仕事以外の場で,これから人間関係を築けますか。そんな能力はないでしょう。

● 退職したら女房孝行する? やめておきなさい。女房が迷惑します。
 あなたなしの彼女の世界がすでに完成しています。彼女の心はとっくにあなたから離れているのです。いったん離れたものを引き戻すことは不可能です。

● であれば,孤独に強くなっておくことは,配偶者や家族に迷惑をかけないために,自身でできるほとんど唯一の方策です。
 孤独に強くなるのに精神論は無効です。システム(あるいは道具立て)が必要です。そのシステムの中核に位置するものが,タダでできる一人遊びだと,私は考えているんですけどね。

● お金がかかる遊びでも,ひとつだけ飽きないものがあります。唯一の例外。それは,女遊びです(いや,集中してやってしまうと飽きるか,これも)。
 しかし,危険すぎます。自分の意思を持ったものを遊びの対象にできるのは,ある種のエリートだけです。中途半端に良心と良識を持った男性の手に負えるものではありません。
 定年までサラリーマンを勤めあげることができた(できそうだ)ということは,その遊びをする資格がないという充分な証拠になり得ます。ゆめ,愚かなことを考えないように。

2013年10月3日木曜日

2013.10.03 室井まさね 『漫画・うんちく書店』

書名 漫画・うんちく書店
著者 室井まさね
発行所 メディアファクトリー新書
発行年月日 2013.08.31
価格(税別) 840円

● 書籍の小売り業界に関するトリビアを漫画で紹介。本や印刷の歴史についても。

● 本書のキャラクターである「雲竹雄三」さんはなかなか魅力的。もちろん,本好きでここまでニヒルな人はまずいませんよね。秋葉原を徘徊しているITオタクに近い風貌とオーラを出している人が多いと思うんですけどね。

2013年10月2日水曜日

2013.10.02 成毛 眞 『40歳を過ぎたら,三日坊主でいい。』

書名 40歳を過ぎたら,三日坊主でいい。
著者 成毛 眞
発行所 PHP
発行年月日 2013.06.28
価格(税別) 1,300円

● 副題は「新・ミドルエイジ論」。ぼくにとって非常に都合のいい文章が頻出する。好きだね,こういうの。
 まず,仕事なんてテキトーでいいんだよ,っていうところ。
 そもそも資本主義社会においては,資本家になるのが最終目的であり,社内で出世してもあまり意味がない。そもそも,サラリーマンはすべて“負け組”なのだ。 出世争いなど,会社に飼われている人たちのやることなのだから,自分はそれに巻き込まれず,マイペースで過ごすのがいちばんである。(p21)
● 新人指導なんかも完璧にやろうとするなよ,と。
 コピー取りやお茶汲みすらまともにできない新入社員に対して,「仕事の全体像を語れば,自分の仕事の重要性を理解できる」という人もいるが,それに何の意味があるのだろうか。コピー取りもお茶汲みも,給料をもらってやる仕事の一つであり,その意識が欠如している新入社員に教える時間のほうがもったいない。そういう新入社員はそこにいっても通用しないだろうし,ゆくゆく困るのは本人なのだから,放っておけばいいのだ。(p28)
● ここから一転,SNSの話になるんだけど,これは(仕事が)できる人ほど積極的に利用してますよ,あなたもできる人になって積極的に利用しましょうよ,というふうにも読める。
 ツイッターやフェイスブックをやるようになってつくづく,世の中のオジサンたちの発信する情報はつまらないな,と思うようになった。 「今日はこの店に行って,これを食べた」「家族と,どこそこに出かけた」と,まるで日記なのだ。他人の日記ほど,読んでいて退屈なものはない。そういう投稿を,親しい人同士で「いいね!」とほめ合うことに,何の意味があるのだろうか。(p43)
 私の同世代の知人にもSNSをやっている人は多いが,年収に比例して,やっている人が増える点が興味深い。企業の経営者や医者,海外に赴任している人は,ほぼ一〇〇%SNSをやっているし,そうでない人はSNSをやっていない。 それこそ,好奇心に関係するのだろう。何かの分野で成功し続けている人は,やはり生活意欲が高く,好奇心が強い。だからSNSをやっているのだ,ともいえそうだ。(p46)
 ちなみに,ぼくはSNSをやっていない組に属する。

● 次は,歳をとっても若さを保つ方法について。
 私は自分が最年長か,最年少の組織にしか属したことがない。 そのギャップが楽しいのであり,同世代とばかりつき合っていたら,感性が鈍くなっていただろう。(p56)
● 著者は「HONZ」という書評サイトを運営している。
 私も,本を紹介するブログを始めた最初の半年間は,一冊の記事を十人しかみていないという日はざらにあった。それでも続けるうちに,二年ぐらい経つと一日に数千人の人に読まれるようになった。 (中略) ネットでの成功は,長く続けるに限る。(p97)
● 趣味の大切さについて。
 趣味は,人生であと回しにすべきものではない。最優先させるべき重要課題なのだ。(p106)
● 最後に本書の総まとめ。
 多くのミドルエイジは,いままで本業第一で生きてきたはずだ。 仕事で成功することが,自分の人生の最大級の幸せだと信じてきただろう。 しかし,それは世の中が勝手につくり上げた幻想だ。 ほんとうは,ほかの人とは違う人生を選べた時点で,自分の人生における勝者になっている。お金の多寡など,たいした問題ではないのだ。(p197)

2013年10月1日火曜日

2013.10.01 番外:結果を出す人の手帳術 仕事の教科書VOL.03

書名 結果を出す人の手帳術 仕事の教科書VOL.03
発行所 学研パブリッシング
発行年月日 2013.10.12
価格(税別) 848円

● 来年の手帳が書店や文具店の店頭に並び始めた。壮観ですね。こんなにもたくさんの手帳が売れるのかと思うと,なんだか妙な気分になってくる。たくさんの人が世の中にはいるんだなぁ,と気づかされるっていうかさ。
 この時期に合わせて,多くの手帳本が刊行されるし,雑誌の手帳特集が増える。毎年のことだ。鉄板なんでしょうね,これ。

● っていうか,ぼくなんか,ついついそういうのを買ってしまう方でさ。変わりばえしないのはわかってるんですよ。それでも,つい手が伸びてしまうんですな。

● 本書の前半は「輝いている人の手帳一挙公開」といわけで,ユーザーと彼(彼女)の手帳を紹介。スケジュール管理編,タスク管理編,ライフログ編,目標設定編の4つに分けているのはご愛敬。
 当然だけど,それぞれが個性的で,そっくり真似すれば失敗必定。フランクリン・プランナーなんかを使っている人もいるんだけど,フランクリン側が提唱している使い方からは逸脱している。それでいいというより,そうでなければならないものでしょうね。
 「ほぼ日」のスタッフも自身の「HobonichiPlanner」をご紹介。

● 後半は「1週間からはじめるタイマネ術」と称して,識者?によるアドバイスを掲載。ここは読む価値なしと判断。

● 冒頭に糸井重里さんのインタビューが載っている。これもこの種の雑誌においては定番になった感あり。
 もちろん,読めば大いに頷きたくなるっていうか,言われてみればそうだよなぁと思いたくなる内容だ。

● ともあれ,人さまの手帳を覗き見るのは面白い。
 ぼくはといえば,来年も能率手帳(のシステム手帳版:Bindex NO.011)とA6の百円ノートを使用。今年の途中から使い始めたA6ノートで,手書きで文字を書きつける面白さ?に目覚めてしまって,興が乗ると2ページも3ページも書いている。
 「ほぼ日手帳」やディスカバー21が出している1日1頁タイプの手帳にも惹かれるものがあるんだけど,この手の手帳を買うと,すべてをそれ1冊に集約したくなるだろう。が,そこからはみ出してしまう日もあるかもしれないな,と。
 NOLTYのA6サイズ能率手帳もいいなと思ってるんだけど,同じ理由で却下(ノートを挟みこめばいいんだけどね)。