2013年10月30日水曜日

2013.10.29 岡田斗司夫 『フロン 結婚生活・19の絶対法則』

書名 フロン 結婚生活・19の絶対法則
著者 岡田斗司夫
発行所 海拓舎
発行年月日 2001.06.14
価格(税別) 1,500円

● まず,痛快な読みもの。次いで,分析の深さ,バックグラウンドの広さに感服。
 この本を書くにあたって気をつけたことは,机上の空論にならないこと。まず現在の日本の実情をかなり性格に把握するため,実例を多数収集しました。 そこから「いまの日本の家庭はどうなっているのか」を判断し,なぜそうなっているのか,理由を考えました。 この現状と理由を合わせて考えると,「次はこうなるだろう」ということが見えてきます。(p253)
● 男女の不平等。何だろうかなぁ。神さまがそういうふうに男女を作ってしまったってことかねぇ。出産は女にしかできないし,育児もオッパイを持つ女と持たない男が平等にやるなんて,最初からできない相談。
 「自分が女だったら,どう思うだろうか?」 「女に生まれたら,どう考えるだろうか?」 この発想は,私の世界観を激変させました。とにかく,いままで見えていた世界がガラッと変わってしまったのです。 うまく言えないのですが,なるほど「男として生きる」というのは,ある種の特権階級だと感じました。 自分が特権階級であることに関して,大部分の男は無自覚なままで,女はその無自覚さに対して諦めるか寛容になるか考えないようにして生きているんだなぁと,しみじみ思いました。(p37)
 これを著者は「おかまエンジン」と呼ぶ。そうだよなぁ,このエンジンは搭載することを試みるべきだよなぁ。

● 少子化対策ってのは,かなり以前から大金を注いで,行政がいろいろやってきた。が,その効果はまったく見られないまま,数十年が経過している。
 非婚化や晩婚化が理由なのはバカでもわかる。ではなぜ,結婚したがらない女性が増えているのか。その理由を著者は明晰に提示する。

● 「オンリーユー・フォーエバー症候群」という言葉を初めて知った。
 「オンリーユー・フォーエバー症候群」とは『〈非婚〉のすすめ』(森永卓郎著・講談社)で発表された概念です。日本人女性だけが固有に持っている「恋愛に対する信仰心」のことです。 「この世の中にはたったひとり,自分にとって運命の人がいる。その人と生涯添い遂げて暮らすことが,女の本当の幸せである」という考え方が,オンリーユー・フォーエバー症候群の特徴です。 これにはいっさい根拠はないのですが,どういうわけか,日本人女性は全員,この妄想を信じて疑おうとしません。 しかも,オンリーユー・フォーエバー教を信じているのは女性だけで,男性の信者はほとんどいないのが特徴です。 男性は,どんなにモテるヤツでもじつは「僕を好きになってくれる人なら誰でもいい」と考えています。(p91)
 この本が書かれたのは2001年。もう昔といっていいだろう。今の若い女性はどうなっているのか。少なくとも,田舎ではあまり変わっていないような気がしているけど。

● 女性に具体的な知恵を与えていく。
 理想の彼でさえ結婚し共に暮らし始めるとダメな男に変化していきます。「いい男,頼れる男」とは,「ダメ男への変化途上にある男」と考えるぐらいが妥当なのです。(p118)
 「お互いに高め合う恋愛」というのは,やはり男性には理解できない女性のみの発想です。「高め合いたいなら仕事でがんばればいい」と考える男性が大部分でしょう。 仕事という厳しい現実を通して,なにかはっきりした成果を残したい。 こう考えている男性は多いですが,彼らにいわせれば「女性は,まるで仕事みたいにな恋をしたがる」ということになります。(p119)
 ● 家庭の問題は父権が弱くなったこととは何の関係もない,そもそも父権などというものは幻想に過ぎない,と説く。
 引きこもりとか,イジメとか,少年凶悪犯罪といった子どもに関する議論も,とにかく「家庭に問題がある。女だけで子どもを育ててるからだ。やっぱり男が一家の大黒柱として家に帰らないと」という結論になってしまいます。 ところが不思議なことに,「なぜ夫や父親が家族の大黒柱になると,子どもはちゃんと育つのか」を論理的に説明した本は1冊もありません。このことは皆さん,腹の底から知っておいてください。ほんとうに,1冊もないのです。(p136)
 ● ではどうすればいいか。夫をリストラするしかないではないかと言う。
 安らぎというのは,夫であれ妻であれ子どもであれ,個人個人が感じる条件も場所も違うものです。自分のための安らぎは,自分で作るしかありません。誰か他人に自分のための安らぎの場を作ってくれと求めること,それは相手に非人間的な我慢を強いることです。(p181)
 どんなに良い父親も,いわゆる「父親」というイメージの存在である限り,将来的にはリストラされてしまうのだろうし,それがあるべき正しい世の中の流れなのではないでしょうか。(p262)
● 個人的には著者の意見に賛成だ。本当にそうだと思う。夫と妻という配偶関係は残しながらも,育児の足を引っぱることしかできない夫を育児に参加させないというのは,無能な人間を雇わないということと同じで,ものごとの自然というものだ。
 著者のいうことが現実のものになると,男はほんとにひっそりと生きていくしかないようにも思えるけれども,実際にはそうはならないだろう。そうなる男も出るだろうけど,活き活きとしだす男もいるはずだ。
 目下のところは,結婚という制度のもと,女の献身によって男は楽をしている。その献身を外されれば,男の実力差が出るだけだ。実力がある者はあるように,ない者はないように,それぞれやっていくことになるだけだ。それでいいと思う。

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