2013年9月20日金曜日

2013.09.20 上大岡トメ・池谷裕二 『のうだま2』

書名 のうだま2
著者 上大岡トメ
    池谷裕二
発行所 幻冬舎
発行年月日 2012.07.25
価格(税別) 1,200円

● 副題は「記憶力が年齢とともに衰えるなんてウソ!」。これは,最近よく言われるようになってて,池谷さんはその先鞭をつけた研究者のひとり。

● しかし,記憶についての重要なことは,本書の末尾に登場する。
 記憶は正確では役に立たないのです。あいまいであることが必要なのです。それは,覚えたい内容の特徴やルールなど,「パッと見」の下にひそんでいる共通項を自動的に選び出すためです。(p148)
 進化上で原始的な動物ほど,記憶は正確なようです。つまり融通が利かないのです。さらに都合が悪いことに,一回覚えた記憶はなかなか消えません。「スズメ百まで踊りを忘れず」という言葉を聞けば,「うわぁ,すごい記憶力だなあ」と尊敬に近い気持ちが生まれるかもしれませんが,そいういう記憶は応用が利かないため,基本的に役に立たないと思っておいたほうがよいでしょう。(p149)
 ヒトの脳は記憶のあいまい性を確保するために,どんな工夫をしているのでしょうか。それは,ゆっくり学習することです。ものごとの特徴を抽出するためには,学習の速度がある程度遅いことが重要です。(p150)
 学習のスピードが速いと,表面に見える,うわべの情報だけに振り回されて,その奥にひそんでいる重要なものは見えてはきません。(p151)
 いわれてみれば,ぼくらの経験則に符合する話ではあるまいか。

● それともうひとつ,有益と思われる情報。これまた,言われてみればそうだと合点するものだけど。
 つい数年前までは,復習の回数が基準となっていました。ところが(中略)復習ではなく出力が大事ということがわかりました。つまり,教科書や参考書を見直すより,問題集をどんどんやったほうが効果的! テストで記憶増強がなぜ生じるのか? それは,解答を導くためのヒントも同時に脳内で作るカラなんです。テストと言えば,「覚えているかどうかのチェック」という認識しかない人が多いようですが,脳にとってはテストを行うという行為自体にとても深い意味があるのです。(p142)

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