2013年8月12日月曜日

2013.08.10 『TOKYO音カフェ紀行』

書名 TOKYO音カフェ紀行
発行所 玄光社MOOK
発行年月日 2013.07.07
価格(税別) 1,200円

● 大昔,「名曲喫茶」というのがあった。「なぜそれほど人気だったのかというと,答えは簡単。当時はレコードもオーディオ器機もとても高価だったから。自宅にオーディオ設備がある人はほとんどいなかったし,レコードだって月に1枚買うのがやっと。そこで,コーヒーを1杯頼めば,最新の輸入盤を高級オーディオの音質で聴くことができる名曲喫茶が大人気となったのです」(p38)ということだ。
 レコードとオーディオの共同所有だね。だから,共同じゃなく個人で所有できるようになると,この業態は消えていく。

● 名曲喫茶は「私語厳禁」「会話禁止」で,いうならオタクが集う場所でもあったんだろうね。コンサートホールでオーケストラを聴くときのマナーを喫茶店で求められたようなものだろうから。
 いまはどうかっていうと,アマチュア演奏家がホールでどんどん演奏するようになった。それらの生演奏の方が,かつての名曲喫茶より大衆化しているような気がする。

● それでも「音カフェ」は存在している。ぼくからすると,そうした「音カフェ」の方がコンサートホールよりも敷居が高い。なぜそう感じるかといえば,お客さんのレベルが高そうだからだ。「音カフェ」を訪れるお客さんって,自宅のオーディオで耳を鍛えた人たちばっかりのような気がしてしまう。
 でも,そればかりだとすると,営業が成り立つほどのお客さんはいないことになりそうだ。行ってみれば,気安い場所なのかもしれないな。

● こうした「音カフェ」を経営する人って,なんだかいい人っぽい。人が好きでサービス精神が旺盛で細かい気配りができる人。
 客商売なんだから,たんに音楽が好きっていうだけじゃできるはずがない。昔の名曲喫茶ならそれでも何とかなったのかもしれないけれど。

● 大昔はたとえラーメンやカツ丼であっても,外でご飯を食べること自体,ハレの出来事だった。そういう時代の食べ物屋って,不味くてもそこそこ商売になっていたような気がする。
 今は,旨いだけじゃやっていけない。お客さんが普段,家で食べているものがそれなりの水準になっているわけだからね。
 同じように,相当な水準の音源や機材を備えていないと,「音カフェ」商売もやっていけないんだろうな。普通の音楽マニア程度じゃ問題外だね。

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