2013年5月11日土曜日

2013.05.10 森 博嗣 『森博嗣のTOOLBOX』


書名 森博嗣のTOOLBOX
著者 森 博嗣
発行所 日経BP社
発行年月日 2005.10.17
価格(税別) 1,500円

● 『日経パソコン』の連載をまとめたもの。かといって,パソコンの話ではなく,著者が工作に使っているいろんな道具が紹介される。それら道具を媒介にして,著者の人生観が披瀝されるわけですね。

● ちなみに,著者はMacユーザー。だから,自分もMacに替えようかとは間違っても思わない。なぜって,Macに替えたからといって,自分が著者のようになれるわけではぜんぜんないからね。あたりまえだけど。

● いくつか引用。
 手を前後に動かすそのワンストロークが,最終的な結果に結びつく,という充実感を,多くの技術者は感じているだろう。自分の仕事が何の役に立つのか,と不満に思っているビジネスマンと対比される。工作の手応えとは,そういうものだ。(p113)
 これはちょっと印象的。なぜって,「自分の仕事が何の役に立つのか」がわからないことが,ビジネスマンを病ませている究極の原因だと思っているのでね。
 うつ病が増えていると言われていて,実際にそうなんだと思うけど,その理由の究極は,自分がやっていることが何の役になっているのかわからない,見えない,手応えがない,ってことなんじゃないかと思っている。それがズンズン感じられれば,人間関係をはじめ,たいていのことには人は耐えていけるんじゃないだろうか。
 カメラを買うときには,僕は写真機としての性能をまったく気にしない。そうではなくて,見た目の形だけで選んできた。(中略) 理由は主として2つ。まず,スペックの限界を使い切るようなことが僕にはないし,だいたい新発売の製品を買っていれば,極端に劣った性能のものはない,といえること。それから,形状に優れている,新しいと感じさせるようなデザインの機種は,性能的にもすぐれていること。(p191)
 もちろん,カメラに限らない。パソコンなんか典型的にそうだ。っていうか,見た目で選ぶしかしようがない状況になっているだろう。

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