2013年4月25日木曜日

2013.04.24 森 博嗣 『つぶやきのクリーム』


書名 つぶやきのクリーム
著者 森 博嗣
発行所 講談社
発行年月日 2011.09.15
価格(税別) 1,500円

● すでに読んだエッセイにも盛られているのと重複するところもけっこうある。が,読んでいて気分爽快になる効果は相変わらず。
 本書を読むのに費やす数時間は,けっこう嬉しい時間になる。

● 次の文章を読んでドキッとした。
 自分のブログに,読んだ本の中で気に入った文章を抜き出して書いている人はとても多い。著作権的に問題があるとは思う。それから,ほとんどは間違ってコピィされているから,それも問題だ。まあ,でも,目くじらを立てるほどでもない。そういうブログを読む人はごく少数だろうし,影響はほとんどないだろう。 自分が感動したものを,ほかの人にも見せたい,という素直な気持ちがさせる行為にちがいない。(中略)ブログに書いて溜めておけば,あとから検索ができる。将来,ふと思いついたときに,確かめたくなるだろう,と予想しているのか。 でもこれは,あまり役には立たない。というのも,その言葉そのものをいくらコピィしても自分で活用できないからだ。(p192)
 このブログも,最近は抜き書きだけになっていたからね。著作権法上の問題もさることながら,「そういうブログを読む人はごく少数だ」ってのもそのとおりなら,「役には立たない」ってのもどこかで気づいていながらやってたんだよなぁ。

● 著者は「一流のデザイナーが「どこにもないユニークなもの」を提供すると,その良さが普通の人にはわからない。何故なら,普通の人はデザインの良さを感じる一流の感性を持っていないからだ。世の中には,一流よりも二流の方が圧倒的に多い。二流の感性の受け手は,一流よりも二流の作品の方に安心する。みんなも良いと言う。だから,それが良いものの典型になる」(p118)とも書いている。
 普通=二流,という図式が成立する。で,普通や二流を何とかしなきゃとか,何とかできるとは,あまり思っていない。リアリストだ。その徹底ぶりが小気味いい。

● 次の文章も自分のことを言われているような気がした。同じように感じる人が,たぶん多数派ではないかと思うのだが。
 失敗したことでくよくよしている人というのは,成功したときには必要以上にその余韻に浸っている。つまり,後を引くタイプというか,自分を振り返りすぎるというか,ようするに失敗も成功も大きく受け止めすぎる。(p152)

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