2013年4月22日月曜日

2013.04.22 池波正太郎 『味な映画の散歩道』


書名 味な映画の散歩道
著者 池波正太郎
発行所 河出書房新社
発行年月日 2013.02.28
価格(税別) 1,600円

● 1970年代に刊行された池波さんの映画エッセイをあたらに1冊に編んだもの。登場する映画は,したがって,今では古典となっているもの。
 しかし,古い感じがしないのは,ひとつにはぼくがそれらの映画をほとんど見ていないこと。もうひとつは,映画そのものの紹介ではなく,映画に斬りこむ池波さんの視点が面白さの眼目になっているからだ。

● 「アメリカにせよ,日本にせよ,四,五十年前のあのころ,街へ射しこむ陽光だけは,まだ汚れつくしてはいなかった」(p52)とか,「今のアメリカは,カラー・テレビが氾濫した野蛮国だと,吐き出すようにいう三十男の刑事の,一九三〇年代へのあこがれ」(p94)という表現が出てくる。
 人はいつの時代でも,末法の世に生きる宿命にあるようだ。そのように考えるのが好きなんでしょうね。それが脳の嗜好なのかもしれないね。

0 件のコメント:

コメントを投稿