2013年4月16日火曜日

2013.04.16 森 博嗣 『小説家という職業』


書名 小説家という職業
著者 森 博嗣
発行所 集英社新書
発行年月日 2010.06.22
価格(税別) 700円

● 本書の要諦は「まえがき」に述べられる。
 間違えないでもらいたい。良い小説(あるいは一部の文章)とは,そのような「こうすれば書ける」では成り立たない「創作」なのである。創作とは,元来そういうものだ。個人の感性が作り上げる芸術は,すべて同じである。(p5)
 大事なことは,「こうすれば」という具体的なノウハウの数々ではなく,ただ,「自分はこれを仕事にする」という「姿勢」である。その一点さえ揺るがなければなんとかなる,と僕は思っている。ようするに,「小説を書いて,それを職業にする」という決意があれば,ノウハウなどほとんど無用なのだ。(p5)
 ● 以上だ。火の玉のような人ですな。どんな分野でもひとかどの仕事を残す人は,こういう人なんだろうな。
 悩んでいる暇があったらまず作品を書いてみろ,というのは的確な助言だと思う。ウダウダ,グズグズはみっともない。

● 本を大量に読むことに,著者は懐疑的。読むだけでは意味がない,その後に考えないと。

● 小説を書く人が備えていなければならない最低条件。
 自分の作品を人から批判されて腹が立つ人は,もう書くのをやめた方が良い,ということだ。腹が立つこと自体が,自信がない証拠だし,笑って聞き流せない思考力,想像力では,創作という行為においては明らかに能力不足だろう。(p85)
●  ひょっとして,小説家になりたいという人の中には,坊主になって修行したいという人と同じように,人間関係に疲れたから隠居したいっていう人もいるのかなぁ。自分だけでできる稼業で喰っていきたいっていう。
 そういう動機だとなかなか厳しいのだろうなぁ。人に対してタフじゃないと。どんな職業でも同じなんだろうけど。

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