2012年12月22日土曜日

2012.12.21 永江 朗 『作家になるには』


書名 作家になるには
著者 永江 朗
発行所 ぺりかん社
発行年月日 2004.12.25
価格(税別) 1,170円

● ぺりかん社の「なるにはBOOKS」の1冊。ということは,高校生や大学生を読者対象として想定しているのだろうが,これはその枠を超えて,年寄りが読んでも面白い内容になっている。
 たとえば,73ページから82ページの10ページは,日本近現代文学史をギュギュッと圧縮して,しかも読みやすく提供してくれている。

● 何人かの作家をインタビューしており,それも楽しく読める。インタビューした作家は次の7人。篠田節子,保坂和志,上遠野浩平,佐野眞一,貫井徳郎,大原まり子,いしいしんじ。
 小説家っていうと,呑む打つ買うの三拍子が揃ってて,昼は寝てて夕方に起きだし,ゴールデン街や銀座に繰りだし,娼婦とかホステスとかを相手にし・・・・・・っていう無頼派を連想してしまう。
 朝起きて,昼は働き,夜は寝るという生活をするのは,いわゆる小市民であって,そういう普通の生活をしてたんでは小説なんて書けないと思ったりするんだけど,今の作家はどなたも規則正しい生活をしている。
 どうやら,長く作家を続けていた人たちは,昔からじつはそうだったらしい。言われてみれば,そりゃそうだよなぁと納得できる。そうじゃなかったら続かないはずだもんな。

● 引用をひとつ。
 あるベテランの作家は「ぼくはちょっとだけ覗いたような資料も参考文献一覧に入れています。それが資料を書いた人への礼儀ですし,盗用や盗作問題を避ける一番の方法だと思います。それに,むずかしい本が参考文献としてあげられていたら,『この作家は,こんなにむずかしい本も読むのか』と思ってもらえるかもしれませんからね」と笑っていました。(p107)
 これって,学術書や論文なんかだともっとそうなんだろうね。巻末に載っている参考文献の膨大さに圧倒される思いがするんだけど,「ちょっとだけ覗いたような資料」がたくさん掲載されているんだろうな。っていうか,それが大半だったりして。

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