2012年11月13日火曜日

2012.11.13 岩中祥史 『アナログ主義の情報術』


書名 アナログ主義の情報術
著者 岩中祥史
発行所 梧桐書院
発行年月日 2010.06.18
価格(税別) 1,500円

● 著者が本書で言わんとすることは,「まえがき」にある次のエピソードが代表している。
 ある出版社から「大阪人」をテーマにした本の執筆を依頼され,ふたつ返事で引き受けた。(中略)大阪には過去何度となく行っているし,インターネットで資料をそろえさえすればすんなり書けるだろうと,タカをくくっていたこともある。
 ところが案に相違して,締め切りの一週間前になっても,全体の一割ほどしか書けていないのである。いくらインターネットをいじくりまわしても,アイデアがいっこうに湧いてこない。正直,これはヤバいと思ったのだが,ふと「よし,大阪の空気を吸いに行こう!」とひらめき,新幹線に飛び乗った。そして大阪に二泊したのである。
 すると,不思議なことに,新大阪に降り立った瞬間から,私の頭には次々と本の中身が,見出しとともに思い浮かんでくるではないか。大阪の街を一日中歩き回り,ホテルの部屋に戻ると,時間のたつのも忘れて一心にノートパソコンのキーをたたき続けるほどであった。
● 読みものとしても面白く,スイスイ読める。短いエッセイ仕立てにした文章を重ねているから,通勤電車の中で読むのに適している。

● 2つほど引用しておく。
 一気に書き上げた原稿は一気に読まれる。逆に,書くのに呻吟した原稿は,読み手もすっと読めない。--これは私自身の戒めになっている。(p40)
 女性が女性誌を読み,男性が男性誌を読む,という常識的な行為からは,一般的な情報しか集められない。まして,独創的な情報発信など,望むべくもないだろう。他に負けない情報収集力を持つための第一歩は,「人のしないことをする」である。(p97)

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